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顧客体験の解説 | シャンプー |「ボタニスト」から学ぶ口コミマーケティング施策事例

 
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 白石さんはボタニストを利用する以前、「どのシャンプーも肌に合わないし、くせ毛のせいで朝の準備に時間がかかってイライラする」という体験で、今のままでは良くないと気づかされました。その後、ボタニストを利用することで、髪に落ち着きが出てきて朝バタバタしなくなり、ドライヤーの使用頻度も減って髪にとっても健康的だと感じています。また、「他にはないアプリコットの香りのおかげで友人にシャンプーを褒められた」など、使用する中で香りなど他の特徴にも特別感を感じ始め、継続利用を続けるようになりました。
 

口コミ施策

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新規購入促進

今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「ボタニスト」を例に、コスメサイトの口コミが新規購入を促したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、口コミのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられていったのか、そのプロセスから「コスメサイトの口コミで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

汚れはしっかり落としたいが、自然な艶やうるおいは残したい。

皮膚が弱く、シャンプーがどれも合わなくなってしまった。髪の汚れは落としつつも、
しっとり落ち着いた髪にしてくれるシャンプーを知りたい。(46歳女性 鳥取県)

白石さん 46歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。ボタニストを使用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。白石さん(46歳女性 鳥取県)は元々、「皮膚が弱く、シャンプーがどれも合わなくなってしまった」と悩んでいる方です。世帯年収400~600万円未満ほどで、会社員、既婚の女性です。

 白石さんは、「仕事終わりの汗や汚れをすっきり落としつつも、うるおいや艶は残してくれるシャンプーが知りたい」と話しており、シャンプーに対して肌への優しさや洗浄力以外に、くせ毛などの髪質改善効果も求めている状況です。

 では、このような状態の白石さんに、ボタニストがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”ボタニストで成立した価値”

※2

しっとりと落ち着いた髪にしてくれるので髪のセットが楽になった

ブランドが果たした役割

 白石さんは現在、乾燥や髪のダメージが気になる時にボタニストを使用する習慣が続いています。最初は「@cosmeに”香りが良く髪もつるつるになった”と口コミがあって気になった」と話しており、自分に合うシャンプーがなかなか見つけられなかった白石さんは、サイト情報や口コミなどを見て自ら情報収集する中で、「ボタニストなら肌に優しそうだし、自然な艶を出したいという希望を叶えてくれそうだ」と理解し、継続購入に至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 白石さんはボタニストを利用する以前、「どのシャンプーも肌に合わないし、くせ毛のせいで朝の準備に時間がかかってイライラする」という体験で、今のままでは良くないと気づかされました。その後、ボタニストを利用することで、髪に落ち着きが出てきて朝バタバタしなくなり、ドライヤーの使用頻度も減って髪にとっても健康的だと感じています。また、「他にはないアプリコットの香りのおかげで友人にシャンプーを褒められた」など、使用する中で香りなど他の特徴にも特別感を感じ始め、継続利用するようになりました。
図解

ボタニストの顧客体験事例から紐解く

「サイトの口コミで新規購入を促す」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

体験価値の
市場規模

30-50万人

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「サイトの口コミで新規購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、白石さんは元々「汚れはしっかり落としつつも肌に優しく、自然な艶やうるおいを残してくれるシャンプーを見つけられない。」という課題認識を持っていました。しかし、コスメサイトの口コミを見て「自分の悩みを解消してくれそうだし評判もいいから良さそう。」と認識し、購入して使用する中で「髪質が改善されてしっとり落ち着いた髪になってきたので朝の準備も楽になった。」「他のシャンプーにはない珍しい香りで周りにも褒めてもらえる。」という価値を感じたことで、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負荷

皮膚が弱くどのシャンプーにしてよいかわからない。肌に優しく、かつ汚れもしっかり落としてくれるシャンプーを知りたい場合

口コミによる商品の利用体験談で「購入しても大丈夫そうだ」と購入へのアシスト。

結果

口コミ通り肌にも優しく、髪もつるつるになった。髪に落ち着きが出たことによって朝の準備の時間にセットが早くなりバタバタすることもなくなった。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。身体的負担、「皮膚が弱くどのシャンプーにしてよいかわからない。肌に優しく、かつ汚れもしっかり落としてくれるシャンプーを知りたい」と感じている生活者に、口コミによる商品の利用体験談により、購入する前の商品に対して”肌に優しい”や”いい香り”などの商品特性についての消費者目線の評価が参考にでき、購入の後押しとなり購入へ至らせるという構造が読み取れます。

 この構造を応用することで、初回購入時に「商品に対して不安に感じている消費者」や、「購入に対しての言い訳が欲しい消費者」などに対して実際の利用者の評価を参考にできることで”期待通りの商品かも”や”こんなに評判が良いなら買ってもいいかも”と初回購入の障壁を下げ、購入への後押しになると考えられます。

注記
※1 体験価値の規模推定値は、市場調査結果(n=3000)データと人口統計データより、調査データ内の”同じ商品を購入した消費者”かつ、”本稿で紹介した消費者と類似のインサイトを持っている人”の規模から計算しています。

※2 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。