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顧客体験の解説 | 自動車 |「スペイド」から学ぶ
公式HP施策事例

 
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※このケーススタディは消費者行動図鑑のカスタマージャーニー分析(http://kawarekata.com/)をリニューアルしたものです。

 今回は自動車"新規購入促進"の事例として、"スペイド"の事例を紹介します。このケーススタディでは、車が故障したので買い替えを考えている女性(49歳)が、公式サイトで「自転車も積める」ことをアピールしていたのを見たことがきっかけでスペイドを購入を決め、継続利用するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

公式HP施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「スペイド」を例に、自転車が積めることをアピールしている公式サイトを見たことが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、公式サイト施策のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「公式サイトで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

子供は乗せられても、自転車が積めなくては困ることがある。

積み込みしやすいスライドドア、大きすぎないサイズ感でどんなシーンでも快適に使いたい。
(49歳女性 奈良県)

佐々木さん 49歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。スペイドを継続利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。佐々木さん(49歳女性 奈良県)は元々、「子供を迎えに行った時、一緒に自転車も積んで帰ってきたい」という方です。世帯年収600~800万円未満ほどでパート・アルバイト、既婚の女性です。

佐々木さんは「雨が降った時、自転車で出かけた子供を迎えに行ったが、車に自転車が積めなくて持って帰れないことがあった」と話していました。さらに、自転車が積めたとしても、大きすぎる車やドアなどの使い勝手が悪いとイライラしてしまう、と不安にも感じています。

では、このような状態の神谷さんに、スペードを使用することがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”スペイドで成立した価値”

※1

大きなものも積めるのに乗りやすいサイズ感だからどんなシーンでも快適。

ブランドが果たした役割

 佐々木さんは現在、スペイドを継続利用しています。最初は「乗っていた車が壊れたので、買い替えようと思って、以前販売店で見たことのあるスペイドを調べてみたところ、公式サイトで自転車を積めることがアピールされていたので購入を決めた」と話していました。実際にその商品を使用してみると、自転車が積めることがわかっていると、雨が降った時に自転車ででかけた子供を迎えに行ったとしても自転車も一緒に積んで帰れるから一日安心していられるし、さらに「自転車は積めるのに車体自体大きすぎず乗りやすいし、スライドドアでスムーズに荷物を積み込むことができる」ということに 気づいたことから、継続利用するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 佐々木さんはスペイドを使用する以前、「雨が降った時、自転車で出かけた子供を迎えに行ったが、自転車は車に積めなくて持ち帰れなかった」という体験で今のままでは良くないと気づかされました。その後、スペイドを利用することにより、雨が降った時、自転車ででかけた子供を迎えに行ったとしてもなんの懸念も無いから天気が不安定でも安心していられる。と感じました。さらに継続的に使用していくうちに、自転車は積めるのに車体自体は大きすぎないので乗りやすく、スライドドアだったので荷物をスムーズに積むことができると感じられるようになったことで、スペイドを継続使用するようになりました。
図解

スペイドの顧客体験事例から紐解く

「公式HP施策で新規購入を促す」の成功要因

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「公式HPで新規購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、佐々木さんは元々「乗っていた車が壊れたので、買い替えたい」という課題認識を持っていました。以前販売店で見たことのあるスペイドをネット検索していたところ、公式㏋で自転車も積めるという情報を得てスペイドの購入を決めました。その後、スペイドの使用を続けていくにつれ、自転車は積めるのに車体自体は大きすぎずコンパクトで乗りやすいし、大きな荷物を積んだ時にもスライドドアでスムーズに積むことができるという価値が成立して、継続利用に至りました。

注記
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。