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顧客体験の解説 | 加工調味料 |
「そうざいの素 五目焼きビーフン」から学ぶ
店頭陳列施策事例

 
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 今回は加工調味料の"継続購入"の事例として、"そうざいの素 五目焼きビーフン(永谷園)"の事例を紹介します。このケーススタディでは、栄養バランスがよくボリュームのあるものを子供に食べさせたい女性(38歳)が、店頭で商品を見たことで新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。

顧客理解

栄養バランスがよく
ボリュームのあるものを食べさせたい

調理は簡単に済ませつつ、母親として子供に栄養バランスがよくポリュームあるものを食べさせたい。
(38歳女性 兵庫県)

柿岡さん 38歳(仮名)
専業主婦

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。そうざいの素 五目焼きビーフンを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。柿岡さん(38歳女性 兵庫県)は「栄養バランスがよくボリュームのあるものを食べさせたい」と考えている方です。専業主婦、既婚の女性です。

 柿岡さんは「調理は簡単に済ませつつ、母親として子供に栄養バランスがよくボリュームあるものを食べさせたい。」と話していました。

 では、このような状態の柿岡さんに、そうざいの素 五目焼きビーフンがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”そうざいの素 五目焼きビーフンで成立した価値”

※1

本格的な料理を簡単に調理できる
お母さんの味方

ブランドが果たした役割

 柿岡さんは現在、そうざいの素 五目焼きビーフンを継続購入しています。最初は「いつも買っている焼きビーフンのメーカー以外も試してみたいと感じていた時に店頭で商品を見かけて購入した」と話していました。実際に購入してみると、半調理で済むため、簡単でありつつも自分で調理をしていると思えて、お惣菜を買って出した時のような罪悪感がないと感じました。また、「本格的な料理を子供向けの味で簡単に調理できるお母さんの味方になってくれる商品である」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 柿岡さんはそうざいの素 五目焼きビーフンを購入する以前、「調理は簡単に済ませたいが、栄養バランスが悪かったりボリュームが少ないと困る」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、そうざいの素 五目焼きビーフンを購入することにより、「本格的な料理を子供向けの味で簡単に調理できるお母さんの味方になってくれる商品である」と感じ、さらに、そうざいの素 五目焼きビーフンを利用していくうちに、「自分は調理が簡単で、子供はもりもり食べてくれて、野菜もたくさん摂れるので一石二鳥で嬉しい」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

そうざいの素 五目焼きビーフンの顧客体験事例から紐解く

「店頭陳列が新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「店頭陳列が新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、柿岡さんは元々「調理は簡単に済ませつつ、母親として子供に栄養バランスがよくボリュームあるものを食べさせたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、いつも買っている焼きビーフンのメーカー以外も試してみたいと感じていた時に店頭で商品を見かけ、購入するに至りました。
 その後、そうざいの素 五目焼きビーフンを継続して利用していく中で、「半調理で済むため、簡単でありつつも自分で調理をしていると思えて、お惣菜を買って出した時のような罪悪感がない」と感じ、「本格的な料理を子供向けの味で簡単に調理できるお母さんの味方になってくれる商品である」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

社会的負荷

調理は簡単に済ませつつ、母親として子供に栄養バランスがよくボリュームあるものを食べさせたいケース

調理工程をパッケージに
わかりやすく記載
類似商品と並べて陳列

結果

調理は簡単に済ませつつ、母親として子供に栄養バランスがよくボリュームあるものを食べさせたい生活者が、いつも買っている焼きビーフンのメーカー以外も試してみたいと感じていた時に店頭で商品を見かけて購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。調理は簡単に済ませつつ、母親として子供に栄養バランスがよくボリュームあるものを食べさせたい生活者が、いつも買っている焼きビーフンのメーカー以外も試してみたいと感じていた時に店頭で商品を見かけて購入に至っています。たくさん具が入っていて半調理で済むため、簡単でありつつも自分で調理をしていると思えることで、お惣菜を買って出した時のような罪悪感がなく精神的にも助かるため、子どもを持つお母さんの味方になってくれる商品だと感じています。

 この構造を応用することで、自分で手間をかける段階を残した商品やサービスを提供することで、生活者が理想としている自分像(子供のためにしっかりと食事を作る母親)を叶えつつ長時間の調理や手間を手軽にしてくれるため、生活者は手抜きをしたという罪悪感なく利用でき、購入に繋がると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。