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Marketing
Casestudy
顧客体験の解説 | 自動車 |「X-TRAIL」から学ぶ
情報サイト施策事例
※このケーススタディは消費者行動図鑑のカスタマージャーニー分析(
http://kawarekata.com/)をリニューアルしたものです。
今回は自動車"新規購入促進"の事例として、"X-TRAIL"の事例を紹介します。このケーススタディでは、展示車両を見て気に入っていた男性(46歳)が、情報サイトで荷室がとても広いという情報を見たことがきっかけでX-TRAILの購入を決め、継続利用するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「X-TRAIL」を例に、荷室が広いということを情報サイトで得たことが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、情報サイト施策のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「情報サイトで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。
車中泊をしたいと思った時、荷室が狭いと窮屈でしんどい。
広い荷室の車で、快適に車中泊をしたい。(46歳男性 埼玉県)
内藤さん 46歳(仮名)
会社員
まず、生活者と課題を見ていきましょう。X-TRAILを継続利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。内藤さん(46歳男性 埼玉県)は元々、「車中泊をするなら荷室の広い車が欲しい」という方です。世帯年収600~800万円未満ほどで会社員、既婚の男性です。
内藤さんは「X-TRAILは、以前、展示車両を見て気になっていました。荷室が広い車が欲しかったので、快適そうだなと思っていた」と話していました。荷室が狭いと車中泊はしんどい。狭くて安っぽい内装だと、みじめな気持ちになる、と不安にも感じています。
では、このような状態の内藤さんに、X-TRAILを使用することがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”X-TRAILを利用することで成立した価値” ※1 |
= |
広々とした室内と高級感のある内装で、車中泊ながら快適な気分になれる。 |
ブランドが果たした役割
内藤さんは現在、X-TRAILを継続利用しています。最初は「以前、展示車両を見て気になっていたので調べてみたところ、情報サイトで荷室の広さについて語られていたので購入を決めた」と話していました。実際にその商品を使用してみると、内装も高級感があって快適に過ごせるし、さらに「新型が出ても旧型の値段が下がっていない」ということに 気づいたことから、継続利用するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
内藤さんはX-TRAILを使用する以前、「荷室が狭いと車中泊がしんどいし、狭くて安っぽい内装だとみじめな気持ちになる。」という体験で今のままでは良くないと気づかされました。その後、X-TRAILを利用することにより、荷室も広いし内装も高級感があるから、車中泊でも快適である。と感じました。さらに継続的に使用していくうちに、新型が出ても旧型の値段が下がっていないことを知り、価値の高い買い物ができたという満足感を得て、X-TRAILを継続使用するようになりました。
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「情報サイトで新規購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、内藤さんは元々「中泊をするなら荷室の広い車が欲しい」という課題認識を持っていました。以前、展示車両を見て気になっていましたX-TRAILをネット検索していたところ、情報サイトで荷室が広いという情報を得てX-TRAILの購入を決めました。その後、X-TRAILの使用を続けていくにつれ、内装にも高級感があり、快適に過ごすことができるし、新型が出ても旧型の値段が下がっていないから、良い買い物ができた満足感を得ているという価値が成立して、継続利用に至りました。
注記
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/