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Casestudy
顧客体験の解説 | 浴室用洗剤 |
「バスマジックリン」から学ぶ
ブランドイメージ施策事例
※このケーススタディは消費者行動図鑑のカスタマージャーニー分析(
http://kawarekata.com/)をリニューアルしたものです。
今回は浴室用洗剤の"継続購買促進"の事例として、"バスマジックリン"の事例を紹介します。このケーススタディでは、家族のために洗浄力の高い洗剤を買っておきたいという男性(46歳)が、いつも購入している大手メーカーの商品であるバスマジックリンの購入を決め、継続使用するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「バスマジックリン」を例に、洗浄力が高いというブランドイメージが継続購入を促進したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、ブランドイメージ施策のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「ブランドイメージで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。
家族のために、大手メーカーの洗浄力の高い洗剤を用意したい。
洗浄力に信頼のある定番商品だから、いつも購入している。(46歳男性 千葉県)
成田さん 46歳(仮名)
会社員
まず、生活者と課題を見ていきましょう。バスマジックリンを継続使用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。成田さん(46歳男性 千葉県)は元々、「家族のために洗浄力の高い洗剤を買っておきたい」という方です。世帯年収400~600万ほどで、会社員、既婚の男性です。
成田さんは「バスマジックリンはいつも購入している定番商品」と話していました。自宅のバスマジックリンが切れた時、ボディシャンプーを代わりに使って掃除したことがあるが、やはり汚れ落ちが良くなかったので、無いと困るとも感じています。
では、このような状態の成田さんに、バスマジックリンを使用することがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”バスマジックリンを使用することで成立した価値” ※1 |
= |
大手メーカーの洗浄力の高い洗剤で、 掃除をする家族が楽になる。 |
ブランドが果たした役割
成田さんは現在、バスマジックリンを継続使用しています。最初は「家族のために洗浄力の高い洗剤を用意したい」と言っており、「大手メーカーの信頼できる定番商品だから購入した」と話していました。実際に自分で使用してみるとバスマジックリンは洗浄力が高いことを理解できました。
バスマジックリンには種類があることを店頭のPOPで知り、自宅にシリーズで消臭タイプやアロマの香りなどを揃えておき、その時の気分や汚れ方で使い分けられて気持ちが良いと気づいたことも要因となり、継続使用するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
成田さんは、バスマジックリンを使用する以前、「ボディシャンプーを代わりに使って掃除したことがあるが、やはり汚れ落ちが良くなかったので、無いと困る」という体験で今のままでは良くないと気づかされました。その後、バスマジックリンに種類があることを知り、気分によって使い分けることで、お風呂掃除中の気分が和らぐと感じました。さらに継続的に使用することにより、バスマジックリンの洗浄力の高さを再認識し、継続使用するようになりました。
「ブランドイメージ施策で継続購買を促す」の成功要因
注記
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
このストーリーでは、成田さんは元々「家族のために洗浄力の高い洗剤を用意したい」という課題認識を持っていました。
大手メーカーで洗浄力に信頼があるからいつも購入している、という理由でバスマジックリンの使用を続けていくにつれ、バスマジックリンには種類があることを店頭のPOPで知り、その時の気分や汚れ方で使い分けられることに気づきました。「シリーズで使い分けると掃除の時の気分が良くなるし、洗浄力の高さを再認識できた」ことで、「信頼できるブランドの洗剤で、掃除をする自分や家族が楽になる」という価値が成立して、継続使用に至りました。