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顧客体験の解説 | 自動車 |「スペーシア」から学ぶ

折り込みチラシ施策事例

 
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※このケーススタディは消費者行動図鑑のカスタマージャーニー分析(http://kawarekata.com/)をリニューアルしたものです。  

 今回は自動車"新規購入促進"の事例として、"スペーシア"の事例を紹介します。このケーススタディでは、テレビCMが印象的でスペーシアが気になっていた女性(56歳)が、折り込みチラシがきっかけでスペーシアの購入を決め、継続利用するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

折り込みチラシ施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「スペーシア」を例に、折り込みチラシが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、折り込みチラシ施策のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「折り込みチラシで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

今ある車は大きくて乗りづらいし、自分にとって使い勝手が悪い。

運転していて楽しい気分になれる車が欲しい。(56歳女性 鹿児島県)

中村さん 56歳(仮名)
専業主婦

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。スペーシアを継続利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。中村さん(56歳女性 鹿児島県)は元々、「運転していて楽しい気分になれる車にが欲しい」という方です。世帯年収1200~1500万円未満ほどで専業主婦、既婚の女性です。

 中村さんは「テレビCMの『女性の願いをすべて叶える』という言葉が印象的だったので、スペーシアが気になっていた」と話していました。今ある車は大きくて乗りづらいし、自分にとって使い勝手が悪いとも感じています。

 では、このような状態の中村さんに、スペーシアを使用することがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”スペーシアで
成立した価値”

※1

広さや快適さなど総合的に素晴らしく、
運転することを楽しい気分にさせてくれる

ブランドが果たした役割

 中村さんは現在、スペーシアを継続利用しています。最初は「堀北真希さんが『女性の願いをすべて叶える』と言ってるテレビCMでスペーシアが気になっていたところに、新聞の折り込みチラシで見かけ、広さ、外観、安全仕様、運転する楽しさなど総合的に判断してこれが買いだと思ったので購入を決めた」と話していました。
 実際にその商品を使用してみると、広さや快適さなど総合的に素晴らしく、運転することを楽しい気分にさせてくれるし、さらに「スライドドアでスムーズに荷物を積み込むことができる」ということに 気づいたことから、継続使用するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 中村さんはスペーシアを使用する以前、「今ある車は大きくて乗りづらいし、自分にとって使い勝手が悪い」という体験で今のままでは良くないと気づかされました。その後、スペーシアを購入した中村さんは、今まで車を購入した時に感じたことのないワクワク感で「早く納車の日が来ないかな」と遠足の前日のような気分になりました。納車後、スペーシアを利用することにより、車内も広々としているし、シートを自分が使いやすい高さにできるので、快適だから、運転していて楽しい気分になれると感じました。さらに継続的に使用していくうちに、自分が運転しやすい高さにシートを調整できるので、肩こりが解消されてすごく快適だし、スライドドアで乗り降りがとてもしやすいと感じられるようになったことで、スペーシアを継続使用するようになりました。
図解

スペーシアの顧客体験事例から紐解く

「折り込みチラシ施策で新規購入を促す」の成功要因

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「折り込みチラシで新規購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、中村さんは元々「今ある車は大きくて乗りづらいし、自分にとって使い勝手が悪い」という課題認識を持っていました。テレビCMが印象的だったのでスペーシアが気になっていたところ、新聞の折り込みチラシで見かけ、スペックなど総合的に判断してこれは買いだと思ったので、スペーシアの購入を決めました。その後、スペーシアの使用を続けていくにつれ、「快適に乗れる工夫が盛り込まれているので肩こりも解消され、運転していて楽しい気分になる」という価値が成立して、継続使用に至りました。

注記
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。