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顧客体験の解説 | 基礎化粧品 |「クリニーク」
から学ぶ公式HP施策事例
今回は基礎化粧品の"継続購入"の事例として、"クリニーク"の事例を紹介します。このケーススタディでは、納得できるスキンケア用品を使ってキレイな自分でいたい女性(64歳)が、公式HPと口コミの評判の良さで新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「クリニーク」を例に、公式HPが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、公式HPのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「公式HPで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。
納得できるスキンケア用品を使って、キレイな自分でいたい
自分の理想とするキレイな自分でいるために、スキンケアには納得できる商品を使いたい。
(64歳女性 東京都)
四谷さん 64歳(仮名)
自由業
まず、生活者と課題を見ていきましょう。クリニークを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。四谷さん(64歳女性 東京都)は「納得できるスキンケア用品を使って、キレイな自分でいたい」と考えている方です。世帯年収1200~1500万円未満ほどで自由業、既婚の女性です。
四谷さんは「自分の理想とするキレイな自分でいるために、スキンケアには納得できる商品を使いたい(64歳女性 東京都)」と話していました。
では、このような状態の四谷さんに、クリニークがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”クリニークで成立した価値” ※1 |
= |
「自分で納得できるキレイ」 を手助けしてくれる存在 |
ブランドが果たした役割
四谷さんは現在、クリニークを継続購入しています。最初は「公式HPでラインナップの豊富さやカスタマイズできる保湿剤の情報、口コミの良さを確認して興味を抱いて購入した」と話していました。実際に使用してみると、スキンケアにはそれなりにお金と時間をかけてきたつもりだったが、過去の高い化粧品よりも、いま使っている商品の方が肌がしっかり保湿できると感じました。また、「”皮膚科学の理論に基づいたスキンケア”というブランドコンセプトなので、安心して使えて「自分で納得できるキレイ」を手助けしてくれる存在である」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
四谷さんはクリニークを購入する以前、「お金とそれなりの時間をかけても効果がなければ意味がない」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、クリニークを購入することにより、「”皮膚科学の理論に基づいたスキンケア”というブランドコンセプトなので、安心して使えて『自分で納得できるキレイ』を手助けしてくれる存在である」と感じ、さらに、クリニークを購入していくうちに、「朝と夜、洗顔やスキンケア全般をこのブランドで揃えて使っている。お風呂あがりに使うシートマスクも最近のお気に入りになっていた」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「公式HPで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、四谷さんは元々「自分の理想とするキレイな自分でいるために、スキンケアには納得できる商品を使いたい」という課題認識を持っていました。
そんな時、公式HPでラインナップの豊富さやカスタマイズできる保湿剤の情報、口コミの良さを確認して興味を抱き、購入するに至りました。
その後、スキンケアにはそれなりにお金と時間をかけてきたつもりだったが、過去の高い化粧品よりも、いま使っている商品の方が肌がしっかり保湿できる」と感じ、「”皮膚科学の理論に基づいたスキンケア”というブランドコンセプトなので、安心して使えて「自分で納得できるキレイ」を手助けしてくれる存在である」という価値が成立して、継続購入に至りました。
応用可能性~本事例の学び
課題
自分の理想とするキレイな自分でいるためにスキンケアには納得できる商品を使いたいと考えているケース
公式HPでラインナップの豊富さやカスタマイズの幅広さなどを訴求
結果
自分の理想とするキレイな自分でいたい生活者が、これまでデパートで商品を見かけても買ってこなかったブランドの公式HPを見たときに、ラインナップの豊富さやカスタマイズできる保湿剤の情報、口コミの良さを確認したことでブランドに興味を抱き、購入に至っている。
今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。いつまでも「自分で納得できるキレイ」でありたいと感じている生活者が、これまで商品をデパートで見かけても買ってこなかったブランドの公式HPを見たことで、ラインナップの豊富さや口コミの良さに惹かれ、カスタマイズできる保湿剤にエイジングケア効果を期待したことで購入するに至っています。実際に使用してみると、余分なものが入っていないと思える点やブランドコンセプトに安心感を抱き、さらに肌もしっかり保湿できて満足したことで、「自分の納得できるキレイ」を手助けしてくれる存在だと感じ、日焼け止めやマスクなどブランドのアイテムをライン使いするほどになっています。
この構造を応用することで、化粧品のような状態の改善や向上を求める商品においては、個人に合ったカスタマイズができることや、生活者それぞれのニーズに応じたシリーズを用意しておくことで、様々な悩みを抱えている顧客を獲得することができると考えられます。さらに、商品のブランドコンセプトやメーカー理念に共感を抱いたり、安心感を抱いたりする生活者に対しては、他のアイテムや商品、他シリーズの追加購入を促しやすい可能性があります。
注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/