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顧客体験の解説 | パソコン |
「富士通のノートパソコン」から学ぶ
店頭での情報提供施策事例

 
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 今回はタブレットの"顧客満足の獲得"の事例として、"富士通のノートパソコン"の事例を紹介します。このケーススタディでは、品質に問題のない新しいPCを買いたい女性(59歳)が、店頭で店員からの情報で品質を確信して購入し、満足を実感するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

店頭での
情報提供

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顧客満足の獲得

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「富士通のノートパソコン」を例に、店頭での情報提供が顧客満足の獲得を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、店頭での情報提供のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには顧客満足を獲得するに至らせたのか、そのプロセスから「店頭での情報提供で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

品質に問題のない新しいPCを買いたい

使っていたPCが壊れそうになり、仕事やプライベートの連絡、動画の視聴など
すべてPCに頼っているので品質に問題のない新しいPCを買いたい。(59歳女性 群馬県)

大橋さん 59歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。富士通のノートパソコンを購入して満足するに至った生活者のカスタマージャーニーを紹介します。大橋さん(59歳女性 群馬県)は「品質に問題のない新しいPCを買いたい」と考えている方です。世帯年収600~800万円未満ほどでパート・アルバイト、既婚の女性です。

 大橋さんは「使っていたPCが壊れそうになり、仕事やプライベートの連絡、動画の視聴などすべてPCに頼っているので品質に問題のない新しいPCを買いたい。」と話していました。

 では、このような状態の大橋さんに、富士通のノートパソコンがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

“富士通のノートパソコンで成立した価値”

※1

一台でなんでもこなせる
自分の手足のような存在

ブランドが果たした役割

 大橋さんは現在、富士通のノートパソコンに満足を感じています。最初は「店頭で国内製品で地方自治体で導入されている機種だと説明を受けて、品質は間違いないだろうと感じて購入した」と話していました。実際に使用してみると、これ一台あれば、他のメディアにふれなくても情報に乗り遅れることはないと感じました。また、「仕事からプライベートの用事まで一台でオールマイティーにこなせる自分の手足のような存在である」ということに気づき、満足を感じるに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 大橋さんは富士通のノートパソコンを購入する以前、「使っていたPCの調子が悪くなり、一台で色々なことを賄っていたので品質の良いものに買い替えないと仕事もプライベートも回らなくなってしまう」ということに気づき、このままではいけないと思いました。その後、富士通のノートパソコンを購入することにより、「仕事からプライベートの用事まで一台でオールマイティーにこなせる自分の手足のような存在である」と感じ、さらに、富士通のノートパソコンを購入したことで、「テレビミーティングの機会があったときに、この機種に替えていなかったらスムーズに使いこなせなかったと思った」と感じて、満足を感じるようになりました。
図解

富士通のノートパソコンの顧客体験事例から紐解く

「店頭での情報提供施策で新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「店頭での情報提供で新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、大橋さんは元々「使っていたPCが壊れそうになり、仕事やプライベートの連絡、動画の視聴などすべてPCに頼っているので品質に問題のない新しいPCを買いたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、店頭で国内製品で地方自治体で導入されている機種だと説明を受けて、品質は間違いないだろうと感じ、購入するに至りました。
 その後、富士通のノートパソコンを購入したことで、「これ一台あれば、他のメディアにふれなくても情報に乗り遅れることはない」と感じ、「仕事からプライベートの用事まで一台でオールマイティーにこなせる自分の手足のような存在である」という価値が成立して、満足を感じるに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

管理負荷

使っていたPCが壊れそうになり、仕事やプライベートすべてPCに頼っているので品質に問題のない新しいPCを買いたいケース

店員からの品質や性能が
信頼できると感じられる情報の提供

結果

使っていたPCが壊れそうになり、仕事やプライベートすべてPCに頼っているので品質に問題のないPCを買いたい生活者が、店頭で国内製品で地方自治体の導入機種だと説明を受けて、品質を信頼して購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。使っていたPCが壊れそうになり、仕事やプライベートすべてPCに頼っているので品質に問題のない新しいPCを買いたい生活者が、店頭で地方自治体で導入されている機種だと説明を受けて、品質は間違いないだろうと感じて購入に至っています。使ってみると、仕事からプライベートの用事まで一台でオールマイティーにこなせるため、自分の手足のような存在だと感じています。

 この構造を応用することで、生活者自身の中で選定基準がある程度決まっている場合、店員からの紹介や見本品などの店頭で得られる情報が商品やサービスの最終的な決定に影響すると考えられるため、自社の商品やサービスの特長や性能だけでなく、製品の導入状況やメーカーやブランド自体についてなど幅広い情報を店頭で訴求できるようにすることで顧客を勝ち取れる可能性があると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。