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顧客体験の解説 | ダイエットサプリ |
「ダイエットパワー」から学ぶ公式HP施策事例

 
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 今回はダイエットサプリの"継続購入"の事例として、"ダイエットパワー"の事例を紹介します。このケーススタディでは、運動量を変えずに体型をケアしたい女性(20歳)が、公式HPの商品紹介を見て新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

公式HP施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「ダイエットパワー」を例に、公式HPが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、公式HPのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「公式HPで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

運動量を変えずに体型をケアしたい

運動不足によりお腹に脂肪がついてきたが、運動量を増やすことは難しい。(20歳女性 東京都)

長澤さん 20歳(仮名)
学生

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。ダイエットパワーを継続利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。長澤さん(20歳女性 東京都)は「運動量を変えずに体型をケアしたい」と考えている方です。世帯年収200万円未満ほどで学生、未婚の女性です。

 長澤さんは「運動不足によりお腹に脂肪がついてきたが、運動量を増やすことは難しいので、運動量を変えずに体型をケアしたい」と話していました。

 では、このような状態の長澤さんに、ダイエットパワーがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”ダイエットパワーで成立した
価値”

※1

運動量を変えることなく、
体型のケアができる

ブランドが果たした役割

 長澤さんは現在、ダイエットパワーを継続利用しています。最初は「いつもサプリを買っているメーカーの公式HPで、商品紹介を見て試してみようと思い、他のサプリを頼むついでにまとめて購入した」と話していました。実際に飲んでみると、脂肪の吸収を抑えてくれるため、普段より食事量を多くとってしまった次の日もお腹が膨らみづらくなってきたと感じました。また、「普段のライフスタイルや運動量を変えることなく簡単に体型のケアができる」ということに気づき、継続利用するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 長澤さんはダイエットパワーを購入する以前、「運動不足によりお腹に脂肪がついてきたが、運動量は増やしたくない」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、ダイエットパワーを購入することにより、「普段のライフスタイルや運動量を変えることなく簡単に体型のケアができる」と感じ、さらに、ダイエットパワーを購入していくうちに、「気軽に飲めるから毎日続けることができるし、少し脂肪が落ちてスカートやズボンのサイズが苦しくなくなるなどの効果も実感できている」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

ダイエットパワーの顧客体験事例から紐解く

「公式HP施策で新規購入を促す」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「公式HPで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、運動不足によりお腹に脂肪がついてきたが、運動量を増やすことは難しいので運動量を変えずに体型をケアしたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、いつもサプリを買っているメーカーの公式HPで、商品紹介を見て試してみようと思い、他のサプリを頼むついでにまとめて一緒に購入するに至りました。
 その後、脂肪の吸収を抑えてくれるため、普段より食事量を多くとってしまった次の日もお腹が膨らみづらくなってきた」と感じ、「普段のライフスタイルや運動量を変えることなく簡単に体型のケアができる」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負荷

運動不足によりお腹に脂肪がついてきたことに不安を感じているが、運動量を増やすことは難しいと感じているケース

自社商品のユーザーに対して
公式HP上で他商品の情報を訴求

結果

日常的な運動不足により増えたお腹の脂肪を気にしつつも、運動量を増やすことなく体型をケアしたいと考えていた時に、普段から利用しているメーカーの公式HPでサプリの商品紹介を見かけたことで、購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。運動不足によりついてきたお腹の脂肪を気にしつつも、運動量は増やせないため他の方法で体型をケアしたいと考えている生活者が、普段からサプリを購入しているメーカーの公式HPで商品紹介を見たことで、下手に宣伝されている他社のサプリよりも信用できると感じて購入に至りました。実際に飲んでいる中で、普段より食事量を多くとってしまった次の日もお腹が膨らみづらいと感じたことや、スカートやズボンのサイズが苦ではなくなったことにより、効果を実感して継続利用に至っています。

 この構造を応用することで、生活者が既に自社メーカーや自社ブランドの商品やサービスを継続利用しているなど、自社と生活者の間で信頼関係が構築できている場合は、商品の追加購入を提案するクロスセル戦略が有効であると考えられます。また、商品やサービスの宣伝・プロモーションを大々的に行うことにより認知度の向上は望めますが、今回の生活者のように宣伝され過ぎていることで不信感を抱かれる場合も存在するため、自社のターゲット像を明確にして、ターゲットに合わせた適切な宣伝・プロモーションを行うことが重要だと考えられます。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。