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顧客体験の解説 | テレビ|「AQUOS」 から学ぶ
ブランドイメージとカタログ施策事例

 
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 今回はテレビの"顧客満足の獲得"事例として、"AQUOS"の事例を紹介します。このケーススタディでは、家では家族とのんびり過ごしたい男性(32歳)が、もともと液晶が綺麗なブランドイメージを持っていたメーカーのカタログを見て新規購入し、利用していく中で商品への満足度が高まったに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

ブランドイメージとカタログ
施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「AQUOS」を例に、ブランドイメージとメーカーのカタログが新規購入を促し、利用していく中で商品への満足度が高まったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、ブランドイメージとカタログのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには顧客の満足度を高めたのか、そのプロセスから「ブランドイメージとカタログで新規購入を促し、利用していく中で顧客満足を獲得する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

家では家族とのんびり過ごしたい

家に帰ってきたら、仕事の忙しさや疲れから解放されて、家族とのんびり過ごしたい。
(32歳男性 神奈川県)

横畠さん 32歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。AQUOSに満足するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。横畠さん(32歳男性 神奈川県)は「家では家族とのんびり過ごしたい」と考えている方です。世帯年収600~800万円未満ほどで会社員、未婚の男性です。

 横畠さんは「家に帰ってきたら、仕事の忙しさや疲れから解放されて、家族とのんびり過ごしたい」と話していました。

 では、このような状態の横畠さんに、AQUOSがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”AQUOSで成立
した価値”

※1

家族と過ごす時間をとても
有意義なものにしてくれる

ブランドが果たした役割

 横畠さんは現在、AQUOSを継続利用しています。最初は「元々液晶が綺麗だというイメージを持っていたメーカーのカタログで、商品を比較する中で良さそうな商品を見つけたため購入した」と話していました。実際に使用してみると、旅行番組を見ていた時に映像がとても綺麗で、実際にその場にいるような疑似体験ができたと感じました。また、「綺麗な液晶で、実際にその場にいるような疑似体験を味わえるため、家族と過ごす時間をとても有意義なものにしてくれる」ということに気づき、商品への満足度がより高まったと考えられます。

顧客体験の変化

 横畠さんはAQUOSを購入する以前、「仕事が忙しく、疲れを引きずりやすい」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、AQUOSを利用することにより、「綺麗な液晶で、実際にその場にいるような疑似体験を味わえるため、家族と過ごす時間をとても有意義なものにしてくれる」と感じ、さらに、AQUOSを利用していくうちに、「映像が綺麗だと、見ていて仕事の疲れも癒される」ということに気づき、商品への満足度が高まっていきました。
図解

AQUOSの顧客体験事例から紐解く

「ブランドイメージとメーカーのカタログで新規購入を促し、利用していく中で顧客満足を獲得する」
の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「ブランドイメージとメーカーのカタログで新規購入を促し、利用していく中で顧客満足を獲得する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、横畠さんは元々「家に帰ってきたら、仕事の忙しさや疲れから解放されて、家族とのんびり過ごしたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、液晶が綺麗だというイメージを持っていたメーカーのカタログで、商品を比較する中で良さそうな商品を見つけたため購入するに至りました。
 その後、「旅行番組を見ていた時に映像がとても綺麗で、実際にその場にいるような疑似体験ができた」と感じ、「綺麗な液晶で、実際にその場にいるような疑似体験を味わえるため、家族と過ごす時間をとても有意義なものにしてくれる」という価値が成立して、商品への満足感がより高まりました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

家に帰ってきたら家族とのんびりと過ごすことで、忙しさや疲れから解放されたいと考えているケース

ブランドの特長を
継続的に訴求
+
メーカー商品が比較ができる冊子を配布

結果

家では家族とのんびり過ごしたい生活者が、液晶が綺麗だと感じていたメーカーの冊子で商品を比較し、良さそうな商品を見つけ購入。テレビを通して家族と有意義な時間を共有できるようになり満足している。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。仕事から帰ってきたら家族とのんびり過ごしたいと考えている生活者が、テレビを購入する際に、元々液晶が綺麗なイメージだったメーカーの冊子で商品を比較して良さそうな商品を見つけ、購入に至っています。旅行番組を見ていた時に、映像が綺麗で、実際にその場にいるような疑似体験ができていると気づき、家族と一緒に行ったような有意義な時間を提供してくれる点に満足しています。また、綺麗な映像を見ることで疲れが癒されることにも繋がっていると感じています。

 この構造を応用することで、購入時に商品やサービスを想起してもらえるように、日頃から生活者の中に自社の特長やイメージを植え付けていくことで、実際に購入を検討する段階で候補に入ることができると考えられます。また、様々なモデルやシリーズを展開している場合、自社商品やサービスを簡単に比較できるような方法を提供することで、購入前と購入後の認識不一致を避け、購入後の顧客満足の獲得に繋げられると考えられます。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。