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顧客体験の解説 | 基礎化粧品 |「コスメデコルテ」から学ぶ雑誌記事・販売員のお勧め施策事例

 
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  今回は基礎化粧品の"継続購入"の事例として、"コスメデコルテ"の事例を紹介します。このケーススタディでは、上質な商品を使用して日々の充実感や満足感を得たい女性(57歳)が、雑誌記事・販売員のお勧めで新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

雑誌記事・販売員のお勧め施策

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新規購入

  今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「コスメデコルテ」を例に、雑誌記事・販売員のお勧めが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、雑誌記事・販売員のお勧めのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「雑誌記事・販売員のお勧めで新規購入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

上質な商品を使用して
日々の充実感や満足感を得たい

上質な商品を使うことで、日々気持ちの充実感や満足感を得たい。(57歳女性 静岡県)

秋野さん 57歳(仮名)
専業主婦

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。コスメデコルテを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。秋野さん(57歳女性 静岡県)は「上質な商品を使用して日々の充実感や満足感を得たい」と考えている方です。専業主婦、未婚の女性です。

 秋野さんは「上質な商品を使うことで、日々気持ちの充実感や満足感を得たい」と話していました。

 では、このような状態の秋野さんに、コスメデコルテがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”コスメデコルテで成立した価値”

※1

優しくなれるし、自分を
高めたいという意識を保てる

ブランドが果たした役割

 秋野さんは現在、コスメデコルテを継続購入しています。最初は「雑誌等で上質なイメージを持っていたブランドの店頭で、販売員に使用方法等を教えてもらい、効果も期待できそうだと感じて購入した」と話していました。実際に利用してみると、自分の肌の調子に向き合う機会が増え、体調不良などのコンディションの変化にも気づくことができるようになったと感じました。また、「使うことであらゆるものに優しく接することができ、自分を高めたいという意識を保つことができる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 秋野さんはコスメデコルテを購入する以前、「なんとなく肌の不調が続いたりしていた」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、コスメデコルテを購入することにより、「使うことであらゆるものに優しく接することができ、自分を高めたいという意識を保つことができる」と感じ、さらに、コスメデコルテを利用していくうちに、「なんとなく体や肌の不調が続いている時も、使うことで新たな気持ちで前を向いて頑張ろうと思わせてくれる」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

コスメデコルテの顧客体験事例から紐解く

「雑誌記事・販売員のお勧めで初回購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

  本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「雑誌記事・販売員のお勧めで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、秋野さんは元々「上質な商品を使うことで、日々気持ちの充実感や満足感を得たい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、雑誌等で上質なイメージを持っていたブランドの店頭で、販売員に使用方法等を教えてもらい、効果も期待できそうだと感じて購入するに至りました。
 その後、コスメデコルテを継続して利用していく中で、「自分の肌の調子に向き合う機会が増え、体調不良などのコンディションの変化にも気づくことができるようになった」と感じ、「使うことであらゆるものに優しく接することができ、自分を高めたいという意識を保つことができる」という価値が成立して、継続利用に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

上質な商品を使うことで、気持ちの充実感、効果の満足感を得たいケース

雑誌等でブランドイメージを訴求
店頭販売員が商品や使用方法を提案

結果

上質な商品を使い、充実感や満足感を得たい生活者が、雑誌等で見かけ好感を持っていたブランドの販売員から、商品説明や使用方法のアドバイスを受けて購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。上質な商品を使って充実感や満足感を得たいと思っている生活者が、雑誌等で見かけて良いイメージを抱いていたブランドの店頭で、販売員から商品説明や使用方法のアドバイスを受けて、効果が期待できそうだと思い、購入に至っています。使ってみると、肌や自分自身と向き合う機会が増え、体調不良などコンディションの変化にも気づけるようになり、自分を高めたいという意識を保つのにも役立っていると感じています。

 この構造を応用することで、化粧品など、向上を目的として使用するケア商品やサービスにおいては、生活者が自分自身で効果を実感できる機会を作ってあげることで、購入を促すことができると考えられます。昨今のように、人との接触を避けなければならない状況下では、サンプル配布やお試しサイズの販売を行いつつ、効果が実感できる使用方法について、説明書・説明動画などで理解してもらうことが、次回購入や継続利用に繋げるためには重要だと考えられます。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。