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顧客体験の解説 | 基礎化粧品 |「無印良品」
から学ぶ商品紹介動画とサンプル施策事例
今回は基礎化粧品の"継続購入"の事例として、"無印良品"の事例を紹介します。このケーススタディでは、乾燥肌やニキビを治して肌悩みをなくしたいと考えている女性(24歳)が、商品紹介動画で無印良品の商品を見かけて興味を持ち、そのあと実際にサンプル(お試しサイズ)を試したことで新規購入さらに継続購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「無印良品」を例に、商品紹介動画とサンプルが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、商品紹介動画とサンプルのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「商品紹介動画とサンプルで新規購入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。
日常的に抱えている
肌悩みをなくしたい
乾燥肌や乾燥からくるニキビで肌のコンディションが悪いことが不満(24歳女性 神奈川県)
内田さん 24歳(仮名)
会社員
まず、生活者と課題を見ていきましょう。無印良品の基礎化粧品を継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。内田さん(24歳女性 神奈川県)は「日常的に抱えている肌悩みをなくしたい」と考えている方です。世帯年収400~600万円未満ほどで会社員、未婚の女性です。
内田さんは「乾燥肌や乾燥からくるニキビで肌のコンディションが悪いことが不満」と話していました。
では、このような状態の内田さんに、無印良品がどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”無印良品で成立した価値” ※1 |
= |
継続使用でコンディション の良い自分でいられる |
ブランドが果たした役割
内田さんは現在、無印良品の基礎化粧品を継続購入しています。最初は「動画サイトで「乾燥肌/化粧水」と検索したときによく紹介されていて、サンプルも使ってみたところコスパも良く、長く使えそうだと感じた」と話していました。実際に購入してみると、他ラインも多く展開されているため、肌の状態に合わせて種類を使い分けることができそうだと感じました。また、「使い続けることでより効果を感じることができて、常にコンディションの良い自分でいられる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
内田さんは無印良品を購入する以前、「乾燥によるニキビで肌荒れしていると化粧が面倒に感じてしまう」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、無印良品の基礎化粧品を購入することにより、「使い続けることでより効果を感じることができて、常にコンディションの良い自分でいられる」と感じ、さらに、無印良品を購入していくうちに、「毎朝・毎晩の洗顔後に使用しているが、化粧ノリも良くなったことで、化粧するときに面倒だと感じることもなくなった」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
「商品紹介動画とサンプルで新規購入を促進する」の成功要因
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「商品紹介動画とサンプルで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、内田さんは元々「乾燥肌や乾燥によるニキビを治して、日常的に抱えている肌悩みをなくしたい」という課題認識を持っていました。
そんな時、動画サイトで「乾燥肌/化粧水」と検索したときによく紹介されていて、サンプルも使ってみたところコスパも良く、長く使えそうだと感じて、購入するに至りました。
その後、無印良品を継続して購入していく中で、「他ラインも多く展開されているため、肌の状態に合わせて種類を使い分けることができそうだ」と感じ、「使い続けることでより効果を感じることができて、常にコンディションの良い自分でいられる」という価値が成立して、継続購入に至りました。
応用可能性~本事例の学び
課題
乾燥肌やニキビを治して肌悩みをなくしたいと思っているケース
動画サイトの商品紹介動画
+
お試しサイズやサンプルの
販売・配布
結果
肌悩みをなくしたい生活者が、サンプル使用や動画サイトの商品紹介から、長く使えそうな商品だと感じ購入している。
今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。乾燥肌やニキビを治して肌悩みをなくしたい生活者が、サンプルの使用や動画サイトの商品紹介を見たことから、コスパも良く長く使えそうな商品だと感じ購入に至っています。使い続けることで効果をより実感できて、展開しているライン数が多いことから肌の状態に合わせてラインを変えることができる点も気に入って、継続的に利用しています。
この構造を応用することで、同ブランド内でライン展開を増やすことで、季節や体調の変化に合わせて、自社の商品・サービス内でのスイッチを提案することができるため、ブランド自体の継続利用を促すことができると考えられます。また、いつでもどこでも購入できるという利点は、生活者の購入時の負担を軽減してくれることからリピートされやすくなるため、今後はオンラインで購入できる仕組みを構築することも重要だと考えられます。
注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/