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顧客体験の解説 | 保険サービス |
「楽天損保の自転車保険」から学ぶ
サイト上でのプラン比較施策事例

 
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 今回は保険サービスの"顧客満足獲得"の事例として、"楽天損保の自転車保険"の事例を紹介します。このケーススタディでは、事故を起こした時に備えて金銭的な安心感が欲しい男性(50歳)が、サイト上でのプラン比較をきっかけに新規契約・加入し、サービスに満足するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

サイト上での
プラン比較施策

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新規契約・加入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「楽天損保の自転車保険」を例に、サイト上でのプラン比較が新規契約・加入を促進し、顧客満足の獲得に至ったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、サイト上でのプラン比較のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規契約・加入さらにはサービスへの満足に至らせたのか、そのプロセスから「サイト上でのプラン比較で新規契約・加入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

もし事故を起こしても金銭的には
なんとかなるという安心感が欲しい

以前事故を起こしたとき保険が効かず弁償になってしまったため、
事故を起こした時に備えて金銭的な安心感が欲しい(50歳男性 奈良県)

植野さん 50歳(仮名)

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。楽天損保の自転車保険に新規契約・加入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。植野さん(50歳男性 奈良県)は「もし事故を起こしても金銭的にはなんとかなるという安心感が欲しい」と考えている方です。世帯年収200万円未満ほどで、未婚の男性です。

 植野さんは「以前事故を起こしたとき保険が効かず弁償になってしまったため、事故を起こした時に備えて金銭的な安心感が欲しい」と話していました。

 では、このような状態の植野さんに、楽天損保の自転車保険がどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”楽天損保の自転車保険で成立した価値”

※1

普段の買い物やツーリングでも
安心して自転車に乗れる

ブランドが果たした役割

 植野さんは、楽天損保の自転車保険の契約を継続しています。最初は「サイト上でのプラン比較で煽り運転の特集を見かけ、対策として勧められていた保険に興味を持ち契約した」と話していました。実際に加入してみると、子供やペットが飛び出してきてヒヤッとした時でも、自転車に乗るのを辞めなければと思わずに済むと感じました。また、「万が一何かあっても補償してくれるので、普段の買い物やツーリングでも安心して自転車に乗れる」ということに気づき、契約を継続するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 植野さんは楽天損保の自転車保険に加入する以前、「以前事故を起こしたとき保険が効かず弁償になってしまった」ことから、このままではいけないと思いました。その後、楽天損保の自転車保険に契約・加入することにより、「万が一何かあっても補償してくれるので、普段の買い物やツーリングでも安心して自転車に乗れる」と感じ、さらに、楽天損保の自転車保険を継続契約していくうちに、「いつ加害者になるわからないと思うことで責任感を持ち、安全運転を意識できるようになったし、おかげで事故も起こさずにいられている」と感じ、契約を継続するようになりました。
図解

楽天損保の自転車保険の顧客体験事例から紐解く

「サイト上でのプラン比較が新規契約・加入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「サイト上でのプラン比較が新規契約・加入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーで植野さんは、「以前事故を起こしたとき保険が効かず弁償になってしまったため、もし事故を起こしても金銭的にはなんとかなるという安心感が欲しい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、もともと別の自転車保険に加入していたが、更新のタイミングでネットで調べ、比較してより安い補償内容が自分に合っていたので、楽天損保の自転車保険を契約するに至りました。
 その後、「子供やペットが飛び出してきてヒヤッとした時でも、自転車に乗るのを辞めなければと思わずに済んでいる」と感じ、「万が一何かあっても補償してくれるので、普段の買い物やツーリングでも安心して自転車に乗れる」という価値が成立して、契約を継続するに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

金銭的負荷+心理的負荷

事故を起こしてしまったときのために金銭面に関する安心感が欲しいケース

比較サイトで自社と
他社の比較
公式HPで自社の商品説明やプラン比較

結果

以前事故を起こした際に金銭面の負担が重く、備えておきたいと考えた生活者が、もともと加入していた保険の更新のタイミングにネットで調べ、より自分向きの保険を見つけたため切り替えている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。以前事故を起こしたときは保険が効かなかったため弁償することになってしまい、もし事故を起こしても金銭的での安心感が欲しいと考えていた生活者が、もともと加入していた自転車保険更新のタイミングでネットで調べ、より安くて補償内容も自分向きな自転車保険を見つけ切り替えに至っています。子供やペットが飛び出してきてヒヤッとしたときも、万が一何かあっても補償してくれると思えるので、普段の買い物やツーリングも安心して自転車に乗れると感じ、継続利用に至っています。

 この構造を応用することで、保険のように実際に利用する機会が少なく、いざといったときのための備えとして購入・加入する商品やサービスの場合、どういったときに利用できるのか、他の商品やサービスとの比較をわかりやすくすることが興味に繋がると考えられます。また、保険に加入後の安心を感じられる生活を想起させるコミュニケーションで、保険加入による生活変化をイメージできることが初回利用、さらには継続利用に繋がると考えられます。

 上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。