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顧客体験の解説 | 転職サイト |「ビズリーチ」
から学ぶテレビCM施策事例

 
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 今回は転職サイトの"顧客満足の獲得"の事例として、"ビズリーチ"の事例を紹介します。このケーススタディでは、自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからない女性(59歳)が、テレビCMをきっかけに新規利用し、サイトに満足するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

テレビCM施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「ビズリーチ」を例に、テレビCMが新規利用を促し、顧客満足の獲得に至ったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、テレビCMのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規利用さらにはサイトに満足するにに至ったのか、そのプロセスから「テレビCMで新規利用を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

自分の条件に合う仕事・
やりたい仕事が見つからない

いくつかの就職サイトに登録したが、自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからない。
(59歳女性 福岡県)

米田さん 59歳(仮名)

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。ビズリーチを新規利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。米田さん(59歳女性 福岡県)は「自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからない」と考えている方です。世帯年収400~600万円未満ほどで既婚の女性です。

 米田さんは「いくつかの就職サイトに登録したが、なかなか自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからない」と話していました。

 では、このような状態の米田さんに、ビズリーチがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”ビズリーチで成立した価値”

※1

目標に向かうための
ステージを用意してくれる

ブランドが果たした役割

 米田さんは、ビズリーチ転職を利用し、満足するに至っています。最初は「テレビCMでキャリアや経験を活かして職探しができると感じて登録し、利用を開始した」と話していました。実際に利用してみると、一人一人の経験ややりたいことを詳しく分析したうえで、それに合った仕事を紹介してくれるため、自分に合った会社をじっくりと探せると感じました。また、「転職したらこんなことがやりたいなど自分をプレゼンテーションする機会もあり、目標に向かうためのステージを用意してくれる」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 米田さんはビズリーチ転職を利用する以前、「自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つかる転職サイトがない」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、ビズリーチを利用することにより、「転職したらこんなことがやりたいなど、自分をプレゼンテーションする機会もあり、目標に向かうためのステージを用意してくれる」と感じ、さらに、ビズリーチを利用していくうちに、「これまで培ったことを活かせる接客の仕事に就けたので、年配の方をはじめ多くの方と交流できて嬉しい」ということに気づき、満足するに至りました。
図解

ビズリーチの顧客体験事例から紐解く

「テレビCMが新規利用を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「テレビCMが新規利用を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、「いくつかの就職サイトに登録したが、自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからない」という課題認識を持っていました。
 そんな時、テレビCMを見てキャリアや経験を活かして職探しができると感じ、登録するに至りました。
 その後、「一人一人の経験ややりたいことを詳しく分析したうえで、それに合った仕事を紹介してくれるため、自分に合った会社をじっくりと探せる」と感じ、「転職したらこんなことがやりたいなど自分をプレゼンテーションする機会もあり、目標に向かうためのステージを用意してくれる」という価値が成立して、満足するに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

情報負荷

他の転職サイトで自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからないケース

テレビCMでキャリアや
経験を活かして職探しできる
イメージを訴求

結果

他の転職サイトで自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからないと感じていた生活者が、テレビCMでキャリアや経験を活かして職探しできると思い、利用している。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。他の転職サイトで自分の条件に合う仕事・やりたい仕事が見つからないと感じていた生活者が、テレビCMでキャリアや経験を活かして職探しできると思い、利用しています。利用してみると、企業に関する詳細情報が記載されており、転職したらこんなことがやりたいなど自分をプレゼンテーションする機会もあるため、目標に向かうためのステージを用意してくれる会社だと満足しています。

 この構造を応用することで、転職・婚活(結婚)・住宅購入・保険など、ライフステージに関わる場面で利用するサービスでは、自分一人にフォーカスしてくれているか、自分のこれまでの経験やキャリア、嗜好を考慮してくれているかに重点を置いてサービス選びをすると考えられるため、テレビCMなどの広告上でいかに一人一人に合わせたコミュニケーションを行っていると訴求できるかが、初回利用の拡大に繋がると考えられます。

 上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。