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顧客体験の解説 | 体験施設 |
「東京ディズニーランド」から学ぶ
公式HPの情報施策事例

 
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 今回は体験施設の"ファン化の促進"の事例として、"東京ディズニーランド"の事例を紹介します。このケーススタディでは、自粛ムードの中、思いっきり気分転換して明るくなりたい男性(36歳)が、公式HPの情報を確認してから施設を利用し、ファン化に至った、という顧客体験をご紹介します。
 

公式HPの情報施策

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利用

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「東京ディズニーランド」を例に、公式HPの情報が施設の利用に繋がりファン化の促進に至ったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、公式HPの情報のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、利用さらには施設のファン化に至ったのか、そのプロセスから「公式HPの情報で利用を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

自粛ムードの中、
思いっきり気分転換して明るくなりたい

自粛ムードで自分も子供も気持ち的に落ち込んでいたので、思いっきり気分転換して明るくなりたい。
(36歳男性 広島県)

富田さん 36歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。東京ディズニーランドを利用し、ファンになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。富田さん(36歳男性 広島県)は「自粛ムードの中、思いっきり気分転換して明るくなりたい」と考えている方です。世帯年収600~800万円未満ほどで、会社員、既婚の男性です。
 
 富田さんは「自粛ムードで自分も子供も気持ち的に落ち込んでいたので、思いっきり気分転換して明るくなりたい」と話していました。

 では、このような状態の富田さんに、東京ディズニーランドがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”東京ディズニーランドで成立した価値”

※1

コロナ禍でも楽しめ、
家族との思い出が作れる

ブランドが果たした役割

 富田さんは、東京ディズニーランドを利用しファンになりました。最初は「公式ホームページで開園状況や開催されているイベント、アトラクションの紹介などリアルタイムな施設情報を確認した上で利用した」と話していました。実際に利用してみると、コロナ禍の状況でも日常を忘れて、家族全員明るく笑顔で楽しめてリフレッシュできたと感じました。また、「大人も子供も夢の世界に入り込んで楽しむことができるし、コロナ禍でも家族との思い出が作れる」ということに気づき、ファンになるに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 富田さんは東京ディズニーランドを利用する以前、「自粛ムードで自分も子供も気持ち的に落ち込んでいた」ことから、このままではいけないと思いました。その後、東京ディズニーランドを利用することにより、「大人も子供も夢の世界に入り込んで楽しむことができるし、コロナ禍でも家族との思い出が作れる」と感じ、さらに、東京ディズニーランドを利用してからは、「自分も童心に帰って楽しめたし、子供もストレスが発散できたのか、よく笑うようになった」と感じ、施設のファンになりました。
図解

東京ディズニーランドの顧客体験事例から紐解く

「公式HPの情報が利用を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「公式HPの情報がファン化を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、元々富田さんは「自粛ムードで自分も子供も気持ち的に落ち込んでいたので、思いっきり気分転換して明るくなりたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、公式ホームページで開園状況や開催されているイベント、アトラクションの紹介などリアルタイムな施設情報を確認した上で、施設を利用するに至りました。
 その後、「コロナ禍の状況でも日常を忘れて、家族全員明るく笑顔で楽しめてリフレッシュできた」と感じ、「大人も子供も夢の世界に入り込んで楽しむことができるし、コロナ禍でも家族との思い出が作れる」という価値が成立して、ファンになるに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

自粛ムードで落ち込んでいる家族と気分転換して明るくなりたいといったケース

公式HPで開園状況など
リアルタイムな施設情報を
訴求

結果

自粛ムードで家族が落ち込んでいるため、気分転換して明るくなりたいと思った生活者が、公式ホームページで開園状況や開催されているイベント、アトラクション紹介などのリアルタイムな情報を確認した上で利用している。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。自粛ムードで自分も子供も気持ち的に落ち込んでいたので、思いっきり気分転換して明るくなりたいと思った生活者が、公式ホームページで開園状況や開催されているイベント、アトラクションの紹介などのリアルタイムな施設情報を確認した上で利用に至っています。以前は特別な日に訪れていたが、コロナ禍に訪れてみたところ、大人も子供も夢の世界に入り込んで明るく笑顔で楽しめて、特別な思い出作りができたことでファン化に至っています。

 この構造を応用することで、コロナウイルスにより刻々と状況が変化している中では、マーケティングの観点からかも施設・イベントに関するリアルタイムな情報を公式サイトやSNSで訴求していくことで、生活者に安心を与えることができて、利用を促進できる可能性があります。

 上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。