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顧客体験の解説 | 日焼け止め |
「BioreさらさらUV」から学ぶ新聞広告施策事例

 
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 今回は日焼け止めの"継続購入"の事例として、"BioreさらさらUV"の事例を紹介します。このケーススタディでは、ニュースでマスク焼けを知り対策しなければと感じている女性(56歳)が、テレビCMで知っていたさらさらUVの新聞広告を見かけたことで新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

新聞広告施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「BioreさらさらUV」を例に、新聞広告が新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、新聞広告のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「新聞広告で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

ニュースでマスク焼けを知り、
対策の必要性を感じた

日焼けによりシミやそばかすが増えてしまうという不安に加え、
ニュースでマスク焼けを知り対策しなければと感じている(56歳女性 福島県)

山野さん 56歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。BioreさらさらUVを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。山野さん(56歳女性 福島県)は「ニュースでマスク焼けを知り、対策の必要性を感じた」と考えている方です。パート・アルバイト、既婚の女性です。

 山野さんは「日焼けによりシミやそばかすが増えてしまうという不安に加え、ニュースでマスク焼けを知り対策しなければと感じている」と話していました。

 では、このような状態の山野さんに、BioreさらさらUVがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”さらさらUVで成立した価値”

※1

紫外線を気にせず
安心して外に出られる

ブランドが果たした役割

 山野さんは現在、BioreさらさらUVを継続購入しています。最初は「テレビCMで知っていた商品について新聞広告で特徴を理解できたため購入した」と話していました。実際に使ってみると、化粧をしている時に、今まで気になっていたシミがあまり広がっていなかったため、日焼け対策への効果があると感じました。また、「紫外線を気にすることなく、安心して外に出られるようになった」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 山野さんはさらさらUVを購入する以前、「日焼けによりシミやそばかすが増えていると感じていた時に、ニュースでマスク焼けについても知った」ことで対策が必要だと気づき、このままではいけないと思いました。その後、BioreさらさらUVを購入することにより、「紫外線を気にすることなく、安心して外に出られるようになった」と感じ、さらに、さらさらUVを使用していくうちに、「顔だけでなく手にも日焼け止めを塗るようにしていたことで、手の日焼けも防げた気がする」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

さらさらUVの顧客体験事例から紐解く

「新聞広告で新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「新聞広告で新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、山野さんは元々「日焼けによりシミやそばかすが増えてしまうという不安に加え、ニュースでマスク焼けを知り対策しなければと感じている」という課題認識を持っていました。
 そんな時、テレビCMで知っていた商品について新聞広告で特徴を理解できたため、購入するに至りました。
 その後、BioreさらさらUVを継続して使用していく中で、「化粧をしている時に、今まで気になっていたシミがあまり広がっていないことで日焼け対策への効果がある」と感じ、「紫外線を気にすることなく、安心して外に出られるようになった」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負荷

日焼けにより、シミやそばかすが増える不安に加え、ニュースでマスク焼けを知ったことで、対策の必要性を感じているケース

テレビCMで商品の
認知度向上
+
新聞広告で商品の特長を訴求

結果

日焼けによるシミやそばかすや、ニュースで知ったマスク焼けに不安を感じている生活者が、テレビCMで知っていた商品について新聞広告で特徴を理解できたことで、購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。日焼けにより、シミやそばかすが増える不安に加え、ニュースでマスク焼けを知ったことで対策の必要性を感じている生活者が、テレビCMで知っていた商品について新聞広告で特徴を理解できたことで、購入に至っています。使ってみると、今まで気になっていたシミがあまり広がっていないことで日焼け対策への効果が感じられ、紫外線を気にすることなく、安心して外に出られるようになったと嬉しく思っています。

 この構造を応用することで、広告媒体ごとに認知・興味など、どのパーセプションの生活者を対象にしているかをはっきりとさせてコミュニケーションを行うことで、購入を促進できると考えられます。また、生活や習慣に変化が生じた際には、考えられるリスクに関する情報訴求を行うことで、生活者の中で現状に対する課題感が生まれ、その課題に商品・サービスで対処できると認識させることで新たな需要が発生する可能性があります。

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注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。