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顧客体験の解説 | 保険サービス |
「アニコム損保保険」から学ぶ
ペットショップ店員からのお勧め施策事例

 
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 今回は保険サービスの"顧客満足獲得"の事例として、"アニコム損保保険"の事例を紹介します。このケーススタディでは、高額な費用が心配で病院に連れていくことを躊躇してしまわないか不安な女性(23歳)が、ペットショップ店員からのお勧めをきっかけに新規契約・加入し、継続契約するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

ペットショップ店員からの
お勧め施策

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新規契約・加入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「アニコム損保保険」を例に、ペットショップ店員からのお勧めが新規契約・加入から継続契約するに至ったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、ペットショップ店員からのお勧めのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規契約・加入さらには継続契約に至らせたのか、そのプロセスから「ペットショップ店員からのお勧めで新規契約・加入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

高額な費用が心配で病院に連れていく
ことを躊躇してしまわないか不安

犬はケガや病気にかかる費用が高いと聞いて、
病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じている。(23歳女性 群馬県)

本間さん 23歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。アニコム損保保険に新規契約・加入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。本間さん(23歳女性 群馬県)は「高額な費用が心配で病院に連れていくことを躊躇してしまわないか不安」と考えている方です。世帯年収200~400万円未満ほどで、パート・アルバイト、既婚の女性です。

 本間さんは「犬はケガや病気にかかる費用が高いと聞いて、病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じている」と話していました。

 では、このような状態の本間さんに、アニコム損保保険がどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”アニコム損保保険で成立した
価値”

※1

ペットを健康に
生活させることができている

ブランドが果たした役割

 本間さんは、アニコム損保保険に継続契約しています。最初は「ペット購入時にショップ店員に勧められた際に、利用できる病院が多いと感じて保険に契約・加入した」と話していました。実際に加入してみると、保険に入っていることで様子がおかしいと感じた時、すぐに病院に連れていこうと思えると感じました。また、「ペットに苦しい思いをさせることなく、健康に生活させることができている」ということに気づき、契約を継続するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 本間さんはアニコム損保保険に加入する以前、「高額な費用が心配で病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じている」ことから、このままではいけないと思いました。その後、アニコム損保保険に契約・加入することにより、「ペットに苦しい思いをさせることなく、健康に生活させることができている」と感じ、さらに、アニコム損保保険を継続契約していくうちに、「まだ一度しか使ったことはないが、入っているだけで安心感があるので、これからも加入し続けていきたい」と感じ、契約を継続するようになりました。
図解

アニコム損保保険の顧客体験事例から紐解く

「ペットショップ店員からのお勧めが新規契約・加入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「ペットショップ店員からのお勧めが新規契約・加入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、本間さんは元々、「犬はケガや病気にかかる費用が高いと聞いて、病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じている」という課題認識を持っていました。
 そんな時、ペット購入時にショップ店員に勧められた際に、利用できる病院が多いと感じて保険に契約・加入するに至りました。
 その後、「保険に入っていることで様子がおかしいと感じた時、すぐに病院に連れていこうと思える」と感じ、「ペットに苦しい思いをさせることなく、健康に生活させることができている」という価値が成立して、継続契約するに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

金銭的負荷

犬はケガや病気にかかる費用が高いと聞いて、病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じているケース

ペットショップ店員からの
勧め

結果

犬はケガや病気にかかる費用が高いと聞いて、病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じていた生活者が、ペット購入時にショップ店員に勧められて保険に加入している。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。犬はケガや病気にかかる費用が高いと聞いて、病院に連れていくべき時に躊躇してしまわないか不安を感じていた生活者が、ペット購入時にショップ店員に勧められて保険に加入しています。保険に入っていることで、少し様子がおかしいと感じた時にすぐに病院に連れていこうと思えるため安心感もあり、ペットに苦しい思いをさせることなく健康に生活させられていると感じています。

 この構造を応用することで、初めてペットを飼ったり、初めて海外旅行に行ったりする時のように初めての体験に対して不安を感じている生活者に、どんなことが起こる可能性があるのか、どのくらいの金額・日数がかかるのか、などを具体的にイメージさせることで、保険などのサービスの必要性を感じられて、利用を促進できると考えられます。

 上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。