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顧客体験の解説 | マンガアプリ |
「めちゃコミック」から学ぶテレビCM施策事例

 
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 今回はマンガアプリの"継続利用・課金"の事例として、"めちゃコミック"の事例を紹介します。このケーススタディでは、気軽に漫画を読んで気分あげたい男性(64歳)が、テレビCMを見たことがきっかけで利用し始め、課金するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

テレビCM施策

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 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「めちゃコミック」を例に、テレビCMが課金を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、閲テレビCMのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規利用(課金)さらには継続利用・課金するに至ったのか、そのプロセスから「テレビCMで課金を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

気軽に漫画を読んで気分あげたい

漫画を気軽に読みたい、漫画を読んでわくわくしたり気分あげたい。(64歳男性 東京都)

船井さん 64歳(仮名)
公務員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。めちゃコミックを継続利用・課金するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。船井さん(64歳男性 東京都)は「気軽に漫画を読んで気分あげたい」と考えている方です。世帯年2000万で公務員、既婚の男性です。

 船井さんは「漫画を気軽に読みたい、漫画を読んでわくわくしたり気分あげたい」と話していました。

 では、このような状態の船井さんに、めちゃコミックがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”めちゃコミックで成立した価値”

※1

気軽に気分転換ができ
長く付き合っていけそうな媒体

ブランドが果たした役割

 船井さんは現在、めちゃコミックを継続利用・課金しています。最初は「紙媒体の漫画しか知らなかったが、TVCMを見て電子媒体だとたくさんの作品を気軽に読めると感じ利用し始めた」と話していました。実際に利用してみると、コロナで落ち込みがちな気分を前向きにさせてくれると感じました。また、「気軽に気分転換ができて長く付き合っていけそうな媒体である」ということに気づき、継続利用・課金するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 船井さんはめちゃコミックで課金する以前、「コロナで気分が落ち込みがちである」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、めちゃコミックに課金して利用することにより、「気軽に気分転換ができて長く付き合っていけそうな媒体である」と感じ、さらに、めちゃコミックを利用していくうちに、「これまで興味を持たなかったジャンルの漫画に興味を持つことができて、新たな漫画にも出会え満足している」ということに気づき、継続的に課金利用するようになりました。
図解

めちゃコミックの顧客体験事例から紐解く

「テレビCMで課金を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「テレビCMで課金を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、船井さんは元々「漫画を気軽に読みたい、漫画を読んでわくわくしたり気分あげたい」という課題認識を持っていました。
 紙媒体の漫画しか知らなかったが、TVCMを見て電子媒体だとたくさんの作品を気軽に読めると感じ、課金利用するに至りました。
 その後、「コロナで落ち込みがちな気分を前向きにさせてくれる」と感じ、「気軽に気分転換ができて長く付き合っていけそうな媒体である」という価値が成立して、継続利用・課金に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

管理負荷+心理負荷

漫画を気軽に読みたい+漫画を読んで気分をあげたいケース

TVCMで使用方法の手軽さや作品数を訴求

結果

漫画を気軽に読み、わくわくしたり気分をあげたい生活者が、TVCMを見て電子媒体だと、たくさんの作品を気軽に読めると感じて利用に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。漫画を気軽に読みわくわくしたり気分をあげたいと感じている、紙媒体の漫画しか知らなかった生活者が、TVCMを見て電子媒体だとたくさんの作品を気軽に読めると感じて利用に至っています。利用してみると、コロナで落ち込みがちな気分を前向きにさせてくれると気づき、さらに気軽に気分転換ができて、長く付き合える媒体だと感じ継続利用に至っています。

 この構造を応用することで、電子化やオンライン化などにより、使用方法が複雑化したと考えられている商品やサービスについては、手軽に使用できるといった情報の訴求をすることで初回利用のハードルを下げることができると考えられます。さらに、電子化やオンライン化したからこそ得られる便益を訴求することで、継続利用に繋がる可能性があります。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。