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顧客体験の解説 | 雑誌 |「ベストカー」から学ぶ
専門サイトでの雑誌のPR・表紙の情報施策事例

 
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 今回は雑誌の"継続購入"の事例として、"ベストカー"の事例を紹介します。このケーススタディでは、好きな車のことを考えて気分をあげたい男性(39歳)が、専門サイトでの雑誌のPRを見て興味を持ち、表紙の情報から新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

専門サイトでの雑誌のPR・
表紙の情報施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「ベストカー」を例に、専門サイトでの雑誌のPR・表紙の情報が新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、専門サイトでの雑誌のPR・表紙の情報・表紙の情報のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入させるに至ったのか、そのプロセスから「専門サイトでの雑誌のPR・表紙の情報・表紙の情報で新規購入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

好きな車のことを考えて気分をあげたい

好きな車の最新の情報を見たり、車のことを考えたりして気分をあげたい。(28歳男性 神奈川県)

柿崎さん 28歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。ベストカーを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。柿崎さん(28歳男性 神奈川県)は「好きな車のことを考えて気分をあげたい」と考えている方です。世帯年収不明でパート・アルバイト、未婚の男性です。

 柿崎さんは「好きな車の最新の情報を見たり、車のことを考えたりして気分をあげたい」と話していました。

 では、このような状態の柿崎さんに、ベストカーがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”ベストカーで成立した価値”

※1

車の知識が深まり、
車に詳しい人のようになれる

ブランドが果たした役割

 柿崎さんは現在、ベストカーを継続購入しています。最初は「自動車専門サイトに雑誌の広告が載っていて興味を持ち、出先の書店で特集記事など雑誌ならではの情報が載っていると感じて購入した」と話していました。実際に購入してみると、趣味である自動車の情報を深く知ることができるため、雑誌を読んでいるとモチベーションが上がると感じました。また、「自分の好きな車に関する知識が深まることで、自動車に詳しい人のように演出してくれる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 柿崎さんはベストカーを購入利用する以前、「コロナ禍で気分が落ち込みがちである」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、ベストカーを購入することにより、「自分の好きな車に関する知識が深まることで、自動車に詳しい人のように演出してくれる」と感じ、さらに、ベストカーを購入していくうちに、「自動車を探している友人にオススメの車を聞かれて、雑誌での情報を参考にして、車の話なら私に聞いてと言って教えたところ喜んでもらえた」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

ベストカーの顧客体験事例から紐解く

「専門サイトでの雑誌のPR・表紙の情報が新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「雑誌広告・表紙の情報が新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、柿崎さんは元々「好きな車の最新の情報を見たり、車のことを考えたりして気分をあげたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、自動車専門サイトに雑誌の広告が載っていて興味を持ち、出先の書店で特集記事など雑誌ならではの情報が載っていると感じ、購入するに至りました。
 その後、趣味である自動車の情報を深く知ることができるため、雑誌を読んでいるとモチベーションが上がると感じ、「自分の好きな車に関する知識が深まることで、自動車に詳しい人のように演出してくれる」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

情報負荷

好きな車の最新の情報を見たり、車のことを考えたりして気分をあげたいケース

専門サイトで雑誌のPR
表紙に専門誌ならでは情報を掲載

結果

好きな車の最新の情報を見て、車のことを考えて気分をあげたい生活者が、自動車専門サイトに雑誌の広告が載っていて興味を持ち、店頭で特集記事など雑誌ならではの情報が載っていると感じ購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。好きな車の最新の情報を見たり、車のことを考えたりして気分をあげたいと考えている生活者が、自動車専門サイトに雑誌の広告が載っていて興味を持ち、出先の書店で特集記事など雑誌ならではの情報が載っていると感じ購入に至っています。購入し読んでみると、自動車について深く知ることができるため、雑誌を読むことでモチベーションが上がることに気づき、自分の車に関する知識が深まることで自動車に詳しい人のように演出してくれると感じ継続購入に至っています。

 この構造を応用することで、趣向性の高い商材を取り扱っている商品やサービスの場合、手元に置いておきたい、収集したいなどの生活者の欲求を掻き立てる情報を掲載することで購入を促進できると考えられます。また、専門サイトの中で専門誌のPRを行うことで興味を抱かせ、表紙には紙媒体だからこそ掲載できる情報が載っていると示すことで初回購入、継続購入に繋げられると考えられます。

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注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。