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顧客体験の解説 | ハンドソープ |
「キレイキレイ泡ハンドソープ」
から学ぶテレビCM・売上ランキング情報施策事例
今回はハンドソープの"継続購入"の事例として、"キレイキレイ泡ハンドソープ(ライオン)"の事例を紹介します。このケーススタディでは、自分が持ち込んだウィルスで子供を危険にさらしたくない女性(35歳)が、印象に残るテレビCMを見たあと、売上ランキング情報を見て購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「キレイキレイ泡ハンドソープ」を例に、テレビCM・売上ランキング情報が新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、テレビCM・売上ランキング情報・限定商品のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「テレビCM・売上ランキング情報・限定商品で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。
自分が持ち込んだウィルスで子供を危険にさらしたくない
自分が外からウイルスを持ち込んでしまうことで、子供をコロナウイルスや他の感染症の危険にさらしてしまうかもしれないという不安を感じている。(35歳女性 群馬県)
中本さん 35歳(仮名)
専業主婦
まず、生活者と課題を見ていきましょう。キレイキレイ泡ハンドソープを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。中本さん(35歳女性 群馬県)は「自分が持ち込んだウィルスで子供を危険にさらしたくない」と考えている方です。専業主婦、既婚の女性です。
中本さんは「自分が外からウイルスを持ち込んでしまうことで、子供をコロナウイルスや他の感染症の危険にさらしてしまうかもしれないという不安を感じている」と話していました。
では、このような状態の中本さんに、キレイキレイ泡ハンドソープがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”キレイキレイ泡ハンドソープを購入することで成立した価値” ※1 |
= |
家族や家の衛生面に気を配り、家族を守る意識を高めてくれる |
ブランドが果たした役割
中本さんは現在、キレイキレイ泡ハンドソープを継続購入しています。最初は「元歌のお兄さんがテレビCMをしていて印象に残っていた商品が売上No.1だと知って購入した」と話していました。実際に使用してみると、以前使っていた液体ソープより泡切れも良く肌触りもいいため、子供も使いやすいと感じました。また、「母親として家族や家の衛生面に気を配りつつ家族を守っていかなければ、と意識を高めてくれる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
中本さんはキレイキレイ泡ハンドソープを購入する以前、「自分が外からウィルスを持ち込んで、子供がコロナやその他の感染症になってしまうのが不安である」ということに気づき、このままではいけないと思いました。その後、キレイキレイ泡ハンドソープを購入することにより、「母親として家族や家の衛生面に気を配りつつ家族を守っていかなければ、と意識を高めてくれる」と感じ、さらに、キレイキレイ泡ハンドソープを利用していくうちに、「産婦人科に配っているという情報を聞いて、乳幼児の育児中でも安全だと改めて思うことができた」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解キレイキレイ泡ハンドソープの顧客体験事例から紐解く
「テレビCM・売上ランキング情報で初回購入を促進する」の成功要因
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「テレビCM・売上ランキング情報で新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、中本さんは元々「自分が外からウイルスを持ち込んでしまうことで、子供をコロナウイルスや他の感染症の危険にさらしてしまうかもしれないという不安である」という課題認識を持っていました。
そんな時、元歌のお兄さんがテレビCMをしていて印象に残っていた商品が売上No.1だと知り、購入するに至りました。
その後、キレイキレイ泡ハンドソープを使用していく中で、「以前使っていた液体ソープより泡切れも良く肌触りもいいため、子供も使いやすい」と感じ、「母親として家族や家の衛生面に気を配りつつ家族を守っていかなければ、と意識を高めてくれる」という価値が成立して、継続購入に至りました。
応用可能性~本事例の学び
課題
自分が外からウイルスを持ち込んでしまうことで、子供をコロナウイルスや他の感染症の危険にさらしてしまうかもしれないという不安を感じているケース
親近感のあるタレントの起用
売上実績などの信頼に繋がる情報の訴求
結果
子供をコロナウイルスや他の感染症の危険にさらしてしまうかもしれないという不安を感じている生活者が、元歌のお兄さんがテレビCMをしていて印象に残っていた商品が売上No.1だと知って購入に至っている。
今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。自分が外からウイルスを持ち込んでしまうことで、子供をコロナウイルスや他の感染症の危険にさらしてしまうかもしれないという不安を感じている生活者が、元歌のお兄さんがテレビCMをしていて印象に残っていた商品が売上No.1だと知って購入に至っています。以前使っていた液体ソープより泡切れも良く肌触りもいいため、子供も使いやすく、母親として家族を守る手助けしてくれる商品だと感じてリピート購入しています。
この構造を応用することで、ターゲットとしている層が親近感を抱きやすいタレントやキャラクターをテレビCMやキャラクターに起用することで、商品やサービス自体への信頼感が強まるため、初回購入や初回利用に繋げられると考えられます。また、商品購入後やサービス利用中も継続して、顧客が安心して使用できるような情報(例えば産婦人科などの医療機関でも使われているなど)を訴求していくことで、自分の選択が間違っていなかったと自己肯定感が高められるため、顧客満足に繋がる可能性があります。
発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)
注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/