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顧客体験の解説 | 保険サービス |
「東京海上日動の海外旅行保険」から学ぶ
学校との提携施策事例

 
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 今回は保険サービスの"顧客満足獲得"の事例として、"東京海上日動の海外旅行保険"の事例を紹介します。このケーススタディでは、留学先の病気やトラブルに備えておきたい女性(23歳)が、留学を斡旋してくれる学校での紹介をきっかけに新規契約・加入し、満足するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

学校との
提携施策

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 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「東京海上日動の海外旅行保険」を例に、学校との提携が新規契約・加入を促進し、満足するに至ったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、学校との提携のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規契約・加入さらには満足に至らせたのか、そのプロセスから「学校との提携が新規契約・顧客満足を獲得する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

留学先の病気やトラブルに
備えておきたい

留学先で病気になったり、トラブルに巻き込まれたときに備えて、
金銭的な補償や安心できる材料を用意しておきたい。(23歳女性 広島県)

崎山さん 23歳(仮名)
学生

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。東京海上日動の海外旅行保険に新規契約・加入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。崎山さん(23歳女性 広島県)は「留学先の病気やトラブルに備えておきたい」と考えている方です。学生、未婚の女性です。

 崎山さんは「留学先で病気になったり、トラブルに巻き込まれたときに備えて、金銭的な補償や安心できる材料を用意しておきたい」と話していました。

 では、このような状態の崎山さんに、東京海上日動の海外旅行保険がどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”東京海上日動の海外旅行保険で成立した価値”

※1

必要な補償により、
安心感を持ち冷静に行動できた

ブランドが果たした役割

 崎山さんは、東京海上日動の海外旅行保険に継続契約しています。最初は「留学を斡旋してくれた学校の事務の担当者に紹介され、不安を軽減できそうだと感じて保険へ契約・加入した」と話していました。実際に加入してみると、1人で海外に行くのは初めてでしたが、保険のおかげで不安を感じることなく、自分の行きたいところに行き、やりたいことを思い切り楽しむことができたと感じました。また、「必要な補償が用意されている安心感を私に与えてくれたため、冷静に行動できた」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 崎山さんは東京海上日動の海外旅行保険に加入する以前、「留学先で病気になったり、トラブルに巻き込まれないか心配である」ことから、このままではいけないと思いました。その後、東京海上日動の海外旅行保険に契約・加入することにより、「必要な補償が用意されている安心感を私に与えてくれたため、冷静に行動できた」と感じ、さらに、東京海上日動の海外旅行保険を継続契約していくうちに、「留学中は病気やトラブルに巻き込まれたらどうしよう、と不安になることなく、勉強だけに集中することができた」と感じ、満足するに至りました。
図解

東京海上日動の海外旅行保険の顧客体験事例から紐解く

「学校との提携が新規契約・加入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「学校との提携が新規契約・加入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、崎山さんは元々、留学先で病気になったり、トラブルに巻き込まれたときに備えて、金銭的な補償や安心できる材料を用意しておきたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、留学を斡旋してくれた学校の事務の担当者に紹介され、不安を軽減できそうだと感じ、保険に契約・加入するに至りました。
 その後、「1人で海外に行くのは初めてだったが、保険のおかげで不安を感じることなく、自分の行きたいところに行き、やりたいことを思い切り楽しむことができた」と感じ、「必要な補償が用意されている安心感を私に与えてくれたため、冷静に行動できた」という価値が成立して、満足するに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷+金銭的負荷

留学先で病気になったり、トラブルに巻き込まれたときに備えて、金銭的な補償や安心できる材料を用意しておきたいケース

留学を斡旋している学校との提携
学校を通じてサービス内容を紹介

結果

留学するにあたり金銭的な補償や安心できる材料を備えておきたい生活者が、留学を斡旋してくれた学校の事務の担当者に紹介され、不安を軽減できそうだと感じて保険への加入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。留学先で病気になったり、トラブルに巻き込まれたときに備えて、金銭的な補償や安心できる材料を用意しておきたい生活者が、留学を斡旋してくれた学校の事務の担当者に紹介され、不安を軽減できそうだと感じて保険への加入に至っています。1人で海外に行くのは初めてだったが、病気やトラブルへの備えがある安心感から、自分の行きたいところに行き、やりたいことを思い切り楽しむことができたと満足しています。

 この構造を応用することで、海外への旅行や留学など言葉が通じなかったり、勝手が違う国に行かなければならない場合のように、新たな環境・状況で生活していく際、生活者は安心感が欲しいという思いから、保険などのサポートサービスへの加入障壁が下がると考えられます。旅行会社や留学業者、生活の変化に関わるサービスを提供している企業(不動産・住宅業)を通じて、自社のサービス紹介をしてもらうことで加入を促進できると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。