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顧客体験の解説 | 保険サービス |
「あいおいニッセイ同和損保」から学ぶ店員の接客・説明施策事例

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 今回は保険サービスの"顧客満足獲得"の事例として、"あいおいニッセイ同和損保"の事例を紹介します。このケーススタディでは、補償内容が充実している保険に加入したい男性(54歳)が、店員の接客・説明をきっかけに新規契約・加入し、満足に至った、という顧客体験をご紹介します。

顧客理解

補償内容が充実している保険に加入したい

安い保険では補償面が不安なので、購入したばかりの新しい車を安心して運転するため補償内容が充実している保険にしたい。(54歳男性 埼玉県)

滝本さん 54歳(仮名)

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。あいおいニッセイ同和損保に新規契約・加入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。滝本さん(54歳男性 埼玉県)は「高額な費用が心配で病院に連れていくことを躊躇してしまわないか不安」と考えている方です。世帯年収200万円未満ほどで、未婚の男性です。

 滝本さんは「安い保険では補償面が不安なので、購入したばかりの新しい車を安心して運転するため補償内容が充実している保険にしたい。」と話していました。

 では、このような状態の滝本さんに、あいおいニッセイ同和損保がどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”あいおいニッセイ同和損保に加入することで成立した価値”

※1

大手で信頼性が高く、補償内容が充実していて分かりやすいため運転に安心を与えてくれる。

ブランドが果たした役割

 滝本さんは、あいおいニッセイ同和損保に満足しています。最初は「車販売店の店員の丁寧な接客と保険に対しての具体的かつ親切な説明によって契約した」と話していました。実際に加入してみると、安全運転を心がけていても、常に事故の危険と隣合わせだと感じているので、補償内容が充実した保険が必要であると感じました。また、「大手で信頼性が高く、補償内容が充実していて分かりやすいため運転に安心を与えてくれる」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 滝本さんはあいおいニッセイ同和損保に加入する以前、「安い保険では補償面が不安である」ということから、このままではいけないと思いました。その後、あいおいニッセイ同和損保に契約・加入することにより、「大手で信頼性が高く、補償内容が充実していて分かりやすいため運転に安心を与えてくれる」と感じ、さらに、「長期契約をすることで保険料金も比較的安く、無事故割引も効くのでとても満足。また、安さより質を選んだことで日々の運転に安心感を持ち運転できている」と感じ、満足するようになりました。
図解

あいおいニッセイ同和損保の顧客体験事例から紐解く

「店員の接客・説明が新規契約・加入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「店員の接客・説明が新規契約・加入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、滝本さんは元々、安い保険では補償面が不安なので、購入したばかりの新しい車を安心して運転するため補償内容が充実している保険にしたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、車販売店の店員の丁寧な接客と保険に対しての具体的かつ親切な説明によって、契約・加入するに至りました。
 その後、「安全運転を心がけていても、常に事故の危険と隣合わせだと感じているので、補償内容が充実した保険が必要である」と感じ、「大手で信頼性が高く、補償内容が充実していて分かりやすいため運転に安心を与えてくれる」という価値が成立して、満足に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

購入したばかりの新しい車を安心して運転したいケース

車購入時の店員の親切丁寧な
サービス内容の紹介

結果

購入したばかりの新しい車を安心して運転するため補償内容が充実している保険にしたいと考えている生活者が、車購入時に販売店の店員の丁寧な接客と保険に対しての具体的かつ親切な説明によって契約に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。安い保険では補償面が不安なので、購入したばかりの新しい車を安心して運転するため補償内容が充実している保険にしたいと考えている生活者が、車購入時に販売店の店員の丁寧な接客と保険に対しての具体的かつ親切な説明によって契約に至っています。安全運転を心がけていても、常に事故の危険と隣合わせだと感じているので保険は必要だと思い、大手で信頼性も高く、補償内容が充実していて分かりやすいため、運転に安心を与えてくれると満足を感じています。

 この構造を応用することで、車の保険のように商品に付随して必要となるサービスなどでは商品の販売店と連携を取り、丁寧な商品紹介を行うことでユーザーの獲得に繋げることができると考えられます。また、販売員が親切に説明してくれることで、生活者も商品やサービスへの納得が深まった上で購入や契約に至ることができるので顧客満足の獲得にも繋がると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。