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顧客体験の解説 | 英会話教材|「7+English」
から学ぶHPへの体験談の掲載施策事例

 
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 今回は英会話教材の"継続利用"の事例として、"7+English"の事例を紹介します。このケーススタディでは、英語があまり話せないが外国人の妻の母国への移住を考えている男性(62歳)が、公式HPで体験談を見て自分でも英語が習得できそうだと思えたことで利用をはじめ、少しずつ英語でのコミュニケーションが取れるようになったと感じたことで継続利用するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

HPへの体験談の掲載施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「7+English」を例に、HPへの体験談の掲載が新規利用を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、HPへの体験談の掲載のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規利用さらには継続利用するに至ったのか、そのプロセスから「HPへの体験談の掲載で新規利用を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

英語でコミュニケーションがとれるようになりたい

外国人の妻の母国への移住を考えているので英語を身につけたい(62歳男性 東京都)

上田さん 62歳(仮名)
自営業

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。7+Englishを継続利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。上田さん(62歳男性 東京都)は「妻に頼らずに自分一人で英語でコミュニケーションがとれるようになりたい」と考えている方です。世帯年収200~400万円未満で自営業、既婚の男性です。

 上田さんは「外国人の妻の母国への移住を考えているため、相手の話している内容を理解できるようになりたい」と話していました。

 では、このような状態の上田さんに、7+Englishがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

“7+Englishで成立した価値”

※1

覚えるために集中する時間が、
自分だけの時間になっている

ブランドが果たした役割

 上田さんは現在、7+Englishを継続利用しています。最初は「公式HPで ”ひとりで努力して最短6ヶ月で話せた" という体験談を見て自分も頑張ろうと思った」と話していました。実際に利用してみると、毎日15分くらい教材を聞くだけで、少しずつ相手の話している内容を理解できたり、自分の話していることを相手が理解してくれるようになったと感じました。また、「英語が上達できることだけではなく、覚えるために集中する時間を作ることで自分だけの時間が得られてストレスも発散できている」ということに気づき、継続利用するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 上田さんは7+Englishを利用する以前、「妻の母国に行った際に、すべて妻が通訳するような形になってしまったので、妻が居なかったときにはすごく困る」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、7+Englishを利用することにより、「英語が上達していることも実感できるし、覚えるために集中する時間が自分の時間となってストレも発散できている」と感じ、さらに、7+Englishを利用していくうちに、「英語を覚えるということに頭を使うことで、日々持っているストレスから解放され、頑張ることへの意義も見出せた」ということに気づき、継続的に利用するようになりました。
図解

7+Englishの顧客体験事例から紐解く

「公式HPへの体験談の掲載で新規利用を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「公式HPへの体験談の掲載で新規利用を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、上田さんは元々「外国人の妻の母国への移住を考えているが、私が英語があまり話せないのでコミュニケーションが取れないのではないかと不安だ」という課題認識を持っていました。
 そんな時、7+Englishの公式HPで教材の説明と体験者の声を見て、自分ひとりでも英語の習得ができそうだと思い、利用するに至りました。
 その後、7+Englishを利用していく中で、「毎日15分くらい教材を聞くだけで、少しずつ相手の話している内容を理解できたり、自分の話していることを相手が理解してくれるようになった」と感じ、「英語が上達できることはもちろん、覚えるために集中する時間を作ることで自分だけの時間が得られる」という価値が成立して、継続利用に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

将来外国人の妻の母国への移住を考えているが、英語があまり話せないのでコミュニケーションが取れないのではないかと不安を感じているケース

公式HPで利用者の体験談を掲載

結果

外国人の妻の母国への移住を考えているが、英語があまり話せないのでコミュニケーションが取れないのではないかと不安を感じている生活者が、公式HPで教材の説明と体験者の声を見て自分ひとりでも英語の習得ができそうだと思い購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。外国人の妻の母国への移住を考えているが、英語があまり話せないのでコミュニケーションが取れないのではないかと不安を感じている生活者が、公式HPで教材の説明と体験者の声を見て自分ひとりでも英語の習得ができそうと思い購入に至っています。実際に毎日15分くらい教材を聞くだけで、少しずつ相手の話している内容を理解できたり、自分の話していることを相手が理解してくれるようになったと感じています。英語の上達に加え、勉強をしている間、集中できる自分だけの時間を作れると感じて継続利用に至っています。

 この構造を応用することで、HPなどで利用者の声を掲載することにより、生活者の中で購入後の変化や利用イメージなどの便益に関する想像が膨らむため、ユーザーの獲得に繋がると考えられます。また、自粛や在宅勤務などで時間ができたが、やることがなく気分が落ち込んでしまうという生活者に向けて、習い事のような自己研鑽の開始を推奨することで、生活に豊かさを与えることができるのではないかと考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。