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顧客体験の解説 | 家電 |「SONYのノートパソコン」から学ぶ商品レビュー掲載事例

 
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 今回は家電の"顧客満足獲得"の事例として、"SONYのノートパソコン"の事例を紹介します。このケーススタディでは、副業のためにカメラ付きのパソコンがほしい女性(39歳)が、口コミやレビューを見て一番評価が高かったカメラ付きパソコンを購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

商品レビュー
掲載施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「SONYのノートパソコン」を例に、口コミやレビューの評価が新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、口コミやレビューの評価のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには顧客満足の獲得に至らせたのか、そのプロセスから「口コミやレビューの評価で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

副業のために
カメラ付きのパソコンがほしい

副業でパソコンを使う仕事を考えていて、
カメラ付きのパソコンが必要だが種類が多くて選べない。(39歳女性 山形県)

春日さん 39歳(仮名)

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。SONYのノートパソコンを購入した生活者のカスタマージャーニーを紹介します。春日さん(39歳女性 山形県)は「副業のためにカメラ付きのパソコンがほしい」と考えている方です。世帯年収200~400万円以上で未婚の女性です。

 春日さんは「副業でパソコンを使う仕事を考えていて、カメラ付きのパソコンが必要だが種類が多くて選べない」と話していました。

 では、このような状態の春日さんに、SONYのノートパソコンがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”SONYのノートパソコンで成立した価値”

※1

パソコンだと仕事をしている実感がより
得られるので社会貢献への意識が高くなる

ブランドが果たした役割

 春日さんは現在、SONYのノートパソコンを購入したことを満足しています。最初は「口コミやレビューを見て一番評価が高かったカメラ付きのパソコンを購入した」と話していました。実際に使用してみると、副業でのオンラインインタビューやパソコンのみのアンケートなど様々なタイプのアンケートに対応できると感じました。また、「スマホと違ってパソコンだと仕事をしている実感がより得られるので、社会貢献への意識が高くなる」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 春日さんはSONYのノートパソコンを購入する以前、「カメラ付きのパソコンがほしいが、種類が多くてどのパソコンにすればよいかわからないため購入することを後回しにしていた」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、SONYのノートパソコンを購入することにより、「副業でのオンラインインタビューやパソコンのみのアンケートなど様々なタイプのアンケートに対応できている」と感じ、さらに、SONYのノートパソコンを利用していくうちに、「スマホもパソコンも使うと様々なアンケートに回答できる。スマホ、パソコンと気分によって使い分けることができ気分転換にもなっている」ということに気づき、満足するようになりました。
図解

SONYのノートパソコンの顧客体験事例から紐解く

「口コミやレビューの評価で新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「口コミやレビューの評価で新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、春日さんは元々「副業のためにカメラ付きのパソコンがほしいが、種類が多くて選べない」という課題認識を持っていました。
 そんな時、口コミやレビューを見て一番評価が高かったカメラ付きのパソコンを購入するに至りました。
 その後SONYのノートパソコン使用していく中で「副業でのオンラインインタビューやパソコンのみのアンケートなど様々なタイプのアンケートに対応できている」と感じ、「スマホと違ってパソコンだと仕事をしている実感が得られるので、より社会貢献できているという意識が高くなる」という価値が成立して、満足に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

情報負荷

副業のためににカメラ付きのパソコンがほしいが、種類が多くて選べないと感じているケース

口コミサイトや
商品レビューの評価

結果

副業のためにカメラ付きのパソコンがほしいが、種類が多くて選べないと感じている生活者が、口コミやレビューを見て一番評価が高かったカメラ付きパソコンを購入するに至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。副業のためににカメラ付きのパソコンがほしいが、種類が多くて選べないと感じている生活者が、口コミやレビューを見て一番評価が高かったカメラ付きパソコンを購入するに至っています。オンラインインタビューやパソコンのみのアンケートなど様々なタイプのアンケートに回答できるため、少しだが社会貢献できていると思えて、パソコンで行うため自分自身も仕事をしている実感を得られることができています。

 この構造を応用することで、機能やスペックの違いを比較するのが難しく、製品の選択に迷っている生活者にとっては、実際の購入者の口コミやレビューが購入の後押しになっていることがわかります。さらに、生活者の課題を解決できる口コミやレビューを選んで見られるようにすることで、購入後の満足が高まると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。