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顧客体験の解説 | 飲料 |「ウィルキンソン タンサン」から学ぶデジタル施策事例

 
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 今回は"動画施策"の事例として、"ウィルキンソン タンサン"の事例を紹介します。このケーススタディで紹介する生活者は、トラックのドライバーをしているという男性(28歳)が、Youtubeの動画広告により、ウィルキンソンタンサンを箱買いした、という顧客体験をご紹介します。この体験価値は約「10-20万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1
 

動画施策

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継続購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「ウィルキンソンタンサン」を例に、動画施策が継続購入を促したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、動画施策のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられていったのか、そのプロセスから「動画施策で継続購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

トラックドライバーの仕事をしているので、眠気を感じた時は刺激が必要になる。

トラックの運転をしているので、長距離で疲れたときや眠くなった時は眠気覚ましに飲みものを飲む。今年の夏は特に暑かったので、スッキリしたものを特に飲んでいた。(28歳男性 北海道)

鈴木さん 28歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。ウィルキンソン タンサンを利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。鈴木さん(28歳男性 北海道)は元々、「トラックの運転をしているので、長距離で疲れたときや眠くなった時は眠気覚ましに飲みものを飲む。」という方です。世帯年収200~400万円未満ほどで、会社員、独身の男性です。

 しかし、鈴木さんは、「今年の夏は特に暑く、甘いものやコーヒーを普段は飲むけれど、もっとのどが渇いたりしていた。」「安全に運転して仕事を終わらせて、家で晩酌するのが楽しみ」と話しており、運転中でも仕事が終わった後でも、元の自分を取り戻ししたい。と考えている状況です。

 では、このような状態の鈴木さんに、ウィルキンソン タンサンがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”ウィルキンソン タンサンで成立した価値”

※2

仕事中も仕事後でも、しゃきしゃきした自分を取り戻せる

ブランドが果たした役割

 鈴木さんは現在、さっぱりした飲料なのだろう、という理由でウィルキンソンタンサンを利用しはじめました。最初は「YouTubeを見て、炭酸強めのかつ甘くないウィルキンソンの動画がはまった感じ」と話しており、「のど越しにグイっと突き刺さるような強炭酸」という特長が「さっぱりしていて眠気覚ましにも自宅で飲むにも良い」と鈴木さんに理解させ購入に至り、今は箱で購入して、自宅の冷蔵庫に常に冷やしている状態にまでなっています。

顧客体験の変化

 鈴木さんはウィルキンソンタンサンを利用した際に「仕事から帰宅し、冷蔵庫を開けてすぐ、冷えたウィルキンソンを飲んだ瞬間ストレスから解放されたような気分になった」と気づいたと話しています。その後は「ウィルキンソンはコーラよりも甘くないため飽きの来ない飲料でありまたウイスキーや焼酎にも相性が良く昼夜問わず飲みたくなる飲料」と考えるようになり、仕事中は眠気覚ましとして、自宅ではお酒の割りものとして飲むようになりました。
図解

ウィルキンソンタンサンの顧客体験事例から紐解く

「動画施策で新規購入を促す」の成功要因

体験価値の
市場規模

10-20万人

本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「動画施策で新規購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。

このストーリーでは、鈴木さんは元々「仕事が終わった後の食事や晩酌の時に、のどに突き刺さるような強い刺激で爽やかな気分になりたい」という課題認識を持っていました。そこでウィルキンソンタンサンの動画が、「甘くない」「強炭酸」を訴求したことで、「炭酸強めでかつ甘くない」「しゃきしゃきした自分を取り戻せそう」という価値が成立して、購入に至りました。また「10-20万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負担

特に暑い夏において、眠気覚ましと喉の潤しを両立したい場合の課題

動画による
強炭酸の”刺激の強さ”訴求

結果

眠気覚ましに効きそうだという効果を想起させつつも、夏の暑い環境でも喉を潤し爽やかになれそうだと感じさせ、買い続けさせることが出来た。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。身体的負担、特に「のどを潤したいけど、暑いのでさっぱりしたい」と感じている生活者に、「強炭酸による刺激」の訴求により、夏の暑い時期でかつ、眠気を覚まさなければいけない状況(運転中など)に合致したことで、購入されたと考えられます。また、眠気覚ましだけではなく、自宅でも晩酌で飲むようになるなど、「強炭酸による刺激」から得られる爽快感が、仕事中でも食事中でもどちらにも適合したことで、この生活者は「箱買い」に至るまでに利用するようになっています。

 この構造を応用することで、この事例のような味の特性(強炭酸、甘さなどの味など)を、主に訴求するシーン(ウィルキンソンタンサンの事例の場合は、夏の暑い時期に強炭酸で爽快になれる)で訴求しつつ、同様の刺激が作用する別のシーン(この事例の場合は晩酌の割りもの)でも訴求することで、継続利用やまとめ買いに導ける可能性があると考えられます。他にも味のように、製品の単純な性能(充電が持つとか、軽いとか)が秀でている場合、その性能があることで便利になる、他の商品よりも勝れるシーンを、動画のような表現で生活者に感覚で訴求することで、利用される可能性が高まると考えられます。

注記
※1 体験価値の規模推定値は、市場調査結果(n=3000)データと人口統計データより、調査データ内の”同じ商品を購入した消費者”かつ、”本稿で紹介した消費者と類似のインサイトを持っている人”の規模から計算しています。

※2 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
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