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顧客体験の解説 | マンガアプリ |
「コミックシーモア」から学ぶ
ネット広告・公式アプリのキャンペーン施策事例
今回はマンガアプリの"継続課金"の事例として、"コミックシーモア"の事例を紹介します。このケーススタディでは、リラックスできる時間を大切にしたい女性(38歳)が、ネット広告を見て興味を持ち、公式アプリのキャンペーンで課金するに至った、という顧客体験をご紹介します。
ネット広告・公式アプリのキャンペーン施策
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課金
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「コミックシーモア」を例に、ネット広告・公式アプリのキャンペーンが課金を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、ネット広告・公式アプリのキャンペーンのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規利用(課金)さらには継続課金するに至ったのか、そのプロセスから「ネット広告・公式アプリのキャンペーンで課金を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。
リラックスできる時間を大切にしたい
ママとしてではなく1人の人間としてリラックスできる時間を大切にしたい。(38歳女性 埼玉県)
宮崎さん 38歳(仮名)
専業主婦
まず、生活者と課題を見ていきましょう。コミックシーモアを継続課金するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。宮崎さん(38歳女性 埼玉県)は「リラックスできる時間を大切にしたい」と考えている方です。世帯年収不明で専業主婦、既婚の女性です。
宮崎さんは「ママとしてではなく1人の人間としてリラックスできる時間を大切にしたい」と話していました。
では、このような状態の宮崎さんに、コミックシーモアがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”コミックシーモアで成立した 価値”※1 |
= |
趣味の時間を持つことで 自分を見失わずにいられる |
ブランドが果たした役割
宮崎さんは現在、コミックシーモアを継続課金しています。最初は「ニュースサイト上の広告内コミックに惹かれ、電子版のみだと知ってアプリをダウンロード。続きが気になった時にキャンペーン中だったため課金した」と話していました。実際に利用してみると、スマホで課金購入できるため、家族にもどんなタイトルや内容を買ったか分からないところが良い。どんなマンガを読んでいるか秘密にできると感じました。また、「24時間ママとして家事や育児に追われ、子供が小さくて手もかかるが、その中でも趣味の時間を持つことで自分を見失わずにいられる」ということに気づき、継続課金するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
宮崎さんはコミックシーモアを利用する以前、「ママとしての時間に追われており、1人でリラックスできる時間を持てない」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、コミックシーモアを購入することにより、「24時間ママとして家事や育児に追われ、子供が小さくて手もかかるが、その中でも趣味の時間を持つことで自分を見失わずにいられる」と感じ、さらに、コミックシーモアを課金利用していくうちに、「マンガを読むことで癒されるし、試し読みしてから購入できるのがありがたい。久しぶりにリラックスのための夜更かしが増えたかもしれない」ということに気づき、継続的に利用するようになりました。
「ネット広告・公式アプリのキャンペーンで課金を促進する」の成功要因
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「ネット広告・公式アプリのキャンペーンで新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、宮崎さんは元々「ママとしてではなく1人の人間としてリラックスできる時間を大切にしたい」という課題認識を持っていました。
そんな時、ニュースサイト上の広告内コミックに惹かれ、電子版のみだと知ってアプリをダウンロード。続きが気になった時にキャンペーン中だったため課金するに至りました。
その後、スマホで購入できるため、家族にもどんなタイトルや内容を買ったか分からないところが良い」と感じ、「24時間ママとして家事や育児に追われ、子供が小さくて手もかかるが、その中でも趣味の時間を持つことで自分を見失わずにいられる」という価値が成立して、継続課金に至りました。
応用可能性~本事例の学び
課題
ママとしてではなく1人の人間としてリラックスできる時間を大切にしたい。
WEB広告で作品の試し読みを掲載
+
課金キャンペーンの実施
結果
家事・育児の合間に自分の時間を楽しみたい生活者が、ニュースサイト上の広告で試し読みしたタイトルが気になり、電子版のみの配信だと知りダウンロード。キャンペーン中に、コミックの続きが気になり、課金に至っている。
今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。ママではなく、1人の人間としてリラックスできる時間を大切にしたい生活者が、ニュースサイト上で試し読みしたタイトルが気になり、電子版のみの配信であることを知って、アプリをダウンロードしています。また、コミックの続きが気になった時にキャンペーン中だったこともあり、課金に至っています。もともと家族にどんな本を読んでいるか知られたくなかった生活者にとって、誰にもどんなタイトルや内容を買ったか分からないという点に魅力を感じ、自分の時間を持つことで自分自身を見失わずにいられると感じています。
この構造を応用することで、家事や仕事、育児に追われる中で、趣味に割ける時間が減ってしまったり、子どもや家族の手前、趣味を隠さなければいけない生活者にとって、スマートフォンというプライバシーが管理できる媒体で趣味が楽しめることで、人に見られたくないようなコンテンツでも安心してダウンロードや課金を促すことができると考えられます。
注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/