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顧客体験の解説 | 飲料 |「リプトンミルクティー」から学ぶSNS施策事例

 
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 今回は"SNS施策"の事例として、"リプトン ミルクティー(紙パック)"の事例を紹介します。このケーススタディで紹介する生活者は、仕事が忙しいが家では優しいパパでありたい男性(44歳)が、Twitterキャンペーンと店頭試飲を経てリプトンミルクティーを継続購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。この体験価値は約「18-24万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1
 

SNS施策

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継続購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「リプトンミルクティー」を例に、SNS施策から継続購入を促したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、SNS施策のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられていったのか、そのプロセスから「SNS施策で継続購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

仕事終わりは早く帰って家で子供たちと楽しく過ごしたいが、仕事の張りつめた緊張感とイライラを持ったまま帰宅したくない。

非常に緊張感を持ってしなければいけない仕事に就いているので、仕事終わりは非常に張りつめていたりイライラしていることがほとんど。けどこの気持ちのまま家に帰っても、子供にとって良いパパでいられないと思う。(44歳男性 静岡県)

栗山さん 44歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。リプトンミルクティーを利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。栗山さん(44歳男性 静岡県)は元々、「仕事が忙しいが家では優しいパパでありたい」という方です。世帯年収400~600万円未満ほどで、会社員、既婚の男性です。

 しかし、栗山さんは、「仕事終わりは早く帰って家で子供たちと楽しく過ごしたいが、仕事の張りつめた緊張感とイライラを持ったまま帰宅したくない。」と話しており、イライラしたまま帰宅してしまって、子どもの前で良いパパでいられないことを避けたい、と考えています。

 では、このような状態の栗山さんに、リプトンミルクティーがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

リプトンミルクティーで成立した価値

※2

仕事モードから、優しい家庭的なパパに自分を切り替えてくれる。

ブランドが果たした役割

 栗山さんは現在、帰宅前にパックのリプトンミルクティーを飲んでから帰宅する習慣が続いています。最初は「ツイッターでキャンペーンを見てリツイートしたことや、飲んだ感想をみたりして、その印象が強かったため、ファミマで見たときに迷わず購入しました。」「ツイッターで、試飲会をしているとの情報を見て、近くのスーパーだったので、試飲し3種類を購入しました。」と話しており、Twitterによる情緒的なイメージの喚起と、試飲への誘導を行ったことで、「香り、そしてミルクの優しいコクにより、仕事モードを家庭モードに変えてくれる」と栗山さんが理解し、継続購入に至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 栗山さんはリプトンミルクティーを利用する以前、「イライラしたまま帰宅して子どもに空気を読まれてしまった」という体験で、今のままでは良くないと気づかされました。その後リプトンミルクティーを利用することで、帰宅前に家庭モードに切り替えています。また、「リプトンには、アロマテラピーの効果があるように思います。また、優しい味わいにはリラックス効果があり、甘やかさには、血糖値を上げて体調を整える効果もあるように感じます。」とまで感じ、継続利用し続けるようになりました。
図解

リプトンミルクティーの顧客体験事例から紐解く

「SNS施策で継続購入を促す」の成功要因

体験価値の
市場規模

18-24万人

本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「SNS施策で継続購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。

このストーリーでは、栗山さんは元々「仕事終わりは早く帰って家で子供たちと楽しく過ごしたいが、仕事の張りつめた緊張感とイライラを持ったまま帰宅したくない。」という課題認識を持っていました。しかし、リプトンミルクティーについて「ツイッターでキャンペーンを見てリツイートしたり、飲んだ感想をみた」という体験をSNSで行っていたことと、「ツイッターで、試飲会をしているとの情報を見て、近くのスーパーだった」のようにトライアルへの誘導も行えたことで、「香り、そしてミルクの優しいコクにより、仕事モードから家庭モードに切り替えて、優しい家庭的なパパに切り替えてくれる。」という価値が成立して、「ファミマで見たときに迷わず購入しました」となり、さらに継続購入に至りました。これは「18-24万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負担

TPOに応じた”気分”になれないと、不快になったり楽しめなかったりするケース

SNS施策で情緒的な価値を示して
施策に参加させる

結果

気分や情緒の面で好ましいコンテンツをSNSで提供し、そこにリツイートのようなアクションもするように仕向けたり、トライアルへの誘導を仕込むことで、訪れた店頭で商品を想起して購入させることが実現できる。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。心理的負担を感じている生活者に、望ましい心理的状態(楽しい・リラックス等)を想起させ、好ましいイメージを感じさせるコンテンツをSNS施策で展開することで、再び望ましい心理状態(イライラしてるときにリラックスしたい 等)に切り替えたい時に、自社ブランドを想起させ、購入に至らせる、という構造が読み取れます。

 この構造を応用することで、他にも「消費・利用することで心理的状態が変化する」商品やサービス(例:スマホアプリで気分転換、お菓子を食べてリラックス 等)についても、あらかじめ参加型のSNS施策で「このブランド(サービス)を利用すると、どのような情緒的価値を得られるのか」を伝え、記憶させることで、消費者がその心理状態に変化した時に再びブランドが想起され、利用されるという行動につながると考えられます。

注記
※1 体験価値の規模推定値は、市場調査結果(n=3000)データと人口統計データより、調査データ内の”同じ商品を購入した消費者”かつ、”本稿で紹介した消費者と類似のインサイトを持っている人”の規模から計算しています。

※2 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
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