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顧客体験の解説 | 飲料 |「カルピス」から学ぶSNS施策事例

 
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今回は"SNS施策"の事例として、"カルピス"の事例を紹介します。このケーススタディで紹介する生活者は、イライラしない優しい母になりたい女性(42歳)が、YouTubeでみたCMにより、カルピスを継続購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。この体験価値は約「20-50万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1
 

動画施策

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継続購入

今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「カルピス」を例に、YouTubeでみたCMから継続購入を促したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、YouTubeで観たCMのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられていったのか、そのプロセスから「YouTubeでみたCMで継続購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

子どもの機嫌が悪くなると、自分の機嫌も悪くなってしまう。

子育てが忙しくてイライラした時も、すぐに自分の気持ちを落ち着かせて、子どもの機嫌も直して、子どもとゆっくりコミュニケーションがとれる優しい母親でありたい。(42歳女性 東京都)

青山さん 42歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。カルピスを利用するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。青山さん(42歳女性 宮城県)は元々、「子供とのコミュニケーションをゆっくりとりたい。」という方です。世帯年収600~800万円未満ほどで、専業主婦、既婚の女性です。

 しかし、青山さんは、「子供がおやつの時間にジュースを飲むことで子供の健康や虫歯が心配。」と話しており、子供の健康や虫歯への影響を気にせず、子どもが喜ぶ飲み物はないかと考えています。

 では、このような状態の青山さんに、カルピスがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

カルピスで成立した価値

※2

子どもの健康や虫歯への影響を気にせず飲ませられる

ブランドが果たした役割

青山さんは現在、子どもとのおやつの時間にカルピスを飲む習慣が続いています。最初は「子供と観ていたYouTubeでのCMで子どもがカルピスを飲みたいと言った。」と話しており、YouTubeでのCMの”カラダにピース”という言葉による商品の喚起に加え、「カルピスは甘すぎないので、子供の健康や虫歯への影響を気にすることなく与えられる。」と青山さんは理解し、継続購入に至ったと考えられます。

顧客体験の変化

青山さんはカルピスを利用する以前、「子どもの機嫌が良くないとき自分もイライラしてしまうが、落ち着かなければいけない」という体験で、今のままでは良くないと気づかされました。その後はカルピスを利用することにより、カルピスを子どもに飲ませて機嫌を良くしたり自分の気持ちを落ち着かせることに役立てています。また、「カルピスは気軽に気分転換をさせてくれて、子供に与えても子供が虫歯になることや、太ることをあまり気にしないで済む気がする。」とまで感じ、継続利用し続けるようになりました。
図解

カルピスの顧客体験事例から紐解く

「SNS施策で新規購入を促す」の成功要因

体験価値の
市場規模

20-50万人

本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「YouTubeのCMで継続購入を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。

 このストーリーでは、青山さんは元々「イライラした時もすぐに自分の気持ちを落ち着かせて、子供とゆっくりコミュニケーションがとれる母親でありたい。」という課題認識を持っていました。YouTubeでのカルピスのCMで、”カラダにピース”という言葉に惹かれ、子供が飲みたいと言ったことと「カルピスは甘すぎないので、子供の健康や虫歯への影響を気にすることがない。」という価値で、購入に至りました。また「20-50万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負担

健康面から消費を控えたりしなければならないが、利用したい場合のケース

健康面への負担が
少ないイメージを訴求

結果

本当は甘いジュースを与えると子どもが喜ぶ。しかし健康や虫歯の心配もある、といった状況において、一見ジュースと近いカテゴリと見えるが健康への影響が小さいことをキャッチコピーで示すことで購買を促した。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。子どもに対しての身体的負担を懸念している生活者に、動画広告でキャッチコピーにより「健康面でも安心」だと思わせる訴求をしたことで、懸念を払拭しつつ、子どもも美味しさで満足させられることが出来た事例と言えます。

 この構造を応用することで、カテゴリとしては消費を控えたくなるデメリットがあるもの(お菓子などの糖質や、ファーストフード等)についても、「同一カテゴリと思われる中では比較的良い」と思わせることで、同一カテゴリ内の競合製品よりも選ばれやすくなる可能性があります。また、動画広告は子どもがYouTube等のメディア経由で直接閲覧する経路も起こりうるので、同一のメッセージでもターゲットによって動画メディアの使い分けをすることでリーチが広げられるとも考えられます。

注記
※1 体験価値の規模推定値は、市場調査結果(n=3000)データと人口統計データより、調査データ内の”同じ商品を購入した消費者”かつ、”本稿で紹介した消費者と類似のインサイトを持っている人”の規模から計算しています。

※2 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
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