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顧客体験の解説 | ゲーム |「Fate/Grand Order」
から学ぶ課金施策事例

 
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 今回はゲームの"課金施策"の事例として、"Fate/Grand Order"の事例を紹介します。このケーススタディで紹介する生活者は、一人の時間を好きなことをしてゆっくりとのんびりしたい男性(25歳)が、ゲームの中の好きなキャラクターがいるが、なかなか手に入らず悔しいと思った時に"Fate/Grand Order"に課金するに至った、という顧客体験をご紹介します。この体験価値は約「10-40万人」の顧客層に訴求できたと推定されます。※1
 

収集欲の充足

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課金

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「Fate/Grand Order」を例に、好きなキャラクターを手に入れるために課金を促したという構造を持つ顧客体験を収集し、ケーススタディとしてまとめました。本稿では、ゲームのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ課金するに至ったのか、そのプロセスから「好きなキャラクターを手に入れるためにゲーム内課金を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

一人の時間を好きなことをしてゆっくりとのんびりしたい。

一人の時間に好きなゲームで、好きなキャラクターを使い自分のペースでゲームすることでのんびりでき、
満喫できる。(25歳男性 宮城県)

松本さん 25歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。"Fate/Grand Order"に課金するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。松本さん(25歳男性 宮城県)は元々、「一人の時間を好きなことをしてゆっくりとのんびりしたい。」という方です。世帯年収400~600万円未満ほどで、パート・アルバイト、未婚の男性です。

 松本さんは、「一人でゆっくりしたいときやのんびりしたいと思ったときは自分の好きなキャラクターを使ってゲームをする。」と話しており、さらにゲーム内で他の好きなキャラクターなどに出会えると嬉しく、充実した気持ちになります。

 では、このような状態の松本さんに、"Fate/Grand Order"への課金がどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

"Fate/Grand Order"への課金で成立した価値

※2

好きなキャラクターでゲームをすることで、自分だけののんびりした時間を
満喫できる。

ブランドが果たした役割

 松本さんは現在、一人の時間やのんびりしたいときにゲームをする習慣が続いています。
「もともとFateシリーズが好きで続けていた」と話しており、他のユーザーと協力プレイの必要もなく自分の好きなペースで行えることに加え、たくさんのキャラクターが存在していることで「自分のペースで自分だけの、のんびりした時間でゲームが行え、自分の好きなキャラクターを手に入れられると充実した気持ちになり、満喫できる。」と松本さんは考え、ゲーム内課金に至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 松本さんはFate/Grand Orderをプレイする以前、「ゆっくりとゲームがしたいが協力プレイがあるゲームだと自分のペースでゲームができない。」と感じた体験で、今のままでは良くないと気づかされました。その後はFate/Grand Orderをプレイすることにより、自分のペースでゲームができ、好きなキャラクターを使いゲームを進めることで充実した自分の時間を作ることに役立てています。また「たくさんのキャラクターが存在し、多くのキャラクターを集めたくなり手に入れた時にはとても充実できる。」と感じ、課金し続けるようになりました。
図解

Fate/Grand Orderの顧客体験事例から紐解く

「好きなキャラクターを手に入れるためにゲーム内課金を促す」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

体験価値の
市場規模

10-40万人

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「好きなキャラクターを手に入れるためにゲーム内課金を促す」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、松本さんは元々「一人の時間を好きなことをしてゆっくりとのんびりしたい。」という課題認識を持っていました。今までのゲームでは協力プレイなど自分だけのペースでゲームができないことが多くありました。しかし、Fate/Grand Orderをダウンロードしたことで、「他のユーザーと協力プレイの必要もなく自分の好きなペースで行えること」に加え、「たくさんのキャラクターが存在し、多くのキャラクターを集めたくなり手に入れた時にはとても充実できる。」と感じ、「スマホのゲームなのでいつでもでき、自分のペースで好きなゲームを楽しめ自分の時間を作れる。」という価値が成立して、課金に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

コレクション欲求

魅力的なキャラクターを自分もゲーム内で使用したいという欲求

課金による抽選(ガチャ)実施

結果

欲しいキャラクターを入手し、自分が利用したいスタイルでプレイできるようになった。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。コレクション欲求を感じている生活者に、課金によって入手したいキャラクターの抽選を行えるようにしたことで、課金を行いその後欲しいキャラクターを使ってゲームを継続できるようになりました。

 この構造を応用することで、他にも「コレクション欲求」を魅力的なキャラクターやゲーム内での優位な状況を作ることと組み合わせて喚起することで、課金を発生させ継続利用に導ける可能性があると考えられます。

注記
※1 体験価値の規模推定値は、市場調査結果(n=3000)データと人口統計データより、調査データ内の”同じ商品を購入した消費者”かつ、”本稿で紹介した消費者と類似のインサイトを持っている人”の規模から計算しています。

※2 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。