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顧客体験の解説 | ダイエットサプリ |
「カロリミット」から学ぶCM施策事例

 
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 今回はダイエットサプリの"継続購入"の事例として、"カロリミット"の事例を紹介します。このケーススタディでは、ダイエットのために食べることを我慢することにストレスを感じてしまう女性(33歳)が、CMでカロリミットなら食事制限せずにダイエットできそうだと感じたことで新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

CM施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「カロリミット」を例に、CMが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、CMのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入させるに至ったのか、そのプロセスから「CMで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

食べることを我慢すると強いストレスを感じる

食べる量やカロリーを我慢したり、自分でコントロールするのは難しい(33歳女性 岡山県)

福原さん 33歳(仮名)
その他

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。カロリミットを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。福原さん(33歳女性 岡山県)は「食べることを我慢すると強いストレスを感じる」と考えている方です。世帯年収は不明の未婚の女性です。

 福原さんは「ダイエットのために食べることを我慢して、野菜などの繊維の多い食品を食べるようにしたりと食事に気を遣うのは難しい」と話していました。

 では、このような状態の福原さんに、カロリミットがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”カロリミットで成立した価値”

※1

食べることが原動力になり
健康的な生活を助けてくれる

ブランドが果たした役割

 福原さんは現在、カロリミットを継続購入しています。最初は「可愛らしく優しい雰囲気のCMで、おいしく食べることを幸せそうに見せていて、食事を我慢しなくてもダイエットができそうだと感じた」と話していました。実際に飲んでみると、サプリを飲むことで食べることを肯定的に捉えられて、食事がおいしく食べられるようになったと感じました。また、「普段より少し多めに食べてもサプリを飲んでいると安心感があり、食べることが運動への原動力にも繋がるため、健康的な生活を助けてくれている」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 福原さんはカロリミットを購入する以前、「ダイエットのために食べることを我慢すると強いストレスを感じてしまう」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、カロリミットを購入することにより、「普段より少し多めに食べてもサプリを飲んでいると安心感があり、徐々に健康的な食生活へと近づけている」と感じ、さらに、カロリミットを飲んでいくうちに、「食事を制限していないので楽しく食べることができて、ストレスが溜まらず、食べることが運動への原動力にも繋がっている」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

カロリミットの顧客体験事例から紐解く

「CMで初回購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「CMで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、福原さんは元々「ダイエットのために食べることを我慢すると強いストレスを感じてしまう」という課題認識を持っていました。
 そんな時、カロリミットの可愛らしく優しい雰囲気のCMで、おいしく食べることを幸せそうに見せていて、食事を我慢しなくてもダイエットができそうだと感じ、購入するに至りました。
 その後、カロリミットを継続して購入していく中で、「サプリを飲むことで食べることを肯定的に捉えられて、食事がおいしく食べられるようになった」と感じ、
 普段より少し多めに食べてもサプリを飲んでいると安心感があり、食べることが運動への原動力にも繋がり健康的な生活を助けてくれている」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

ダイエットのために食べることを我慢するとストレスを感じてしまうケース

CM内でダイエット中も食事制限せずに済むという
商品情報を訴求

結果

ダイエットのため食事を我慢することにストレスを感じていた生活者が、CMで食べることを我慢しなくてもダイエットができそうだと感じたことで購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。ダイエット中も好きなものを食べたいと考えている生活者が、CMを見て食事を制限しなくてもダイエットができるため、ストレスを溜めることなく健康的な体になれそうだと感じて購入に至っています。飲むことで、普段より少し多めに食べても太らない安心感があり、食べることが運動への原動力に繋がって健康的な生活に変化したことで、食べることを肯定的に捉えられるようになっています。

 この構造を応用することで、ダイエットのように自身の改善や向上を求める場合に、食事制限などの我慢が伴うと考えている生活者に対して、食べることを肯定的に捉えられるようなCMを展開したことで購入を促せているため、同じように、生活者の不安感を煽るよりも、安心感を与えるようなイメージを訴求することが購入促進に効果的だと考えられます。また、我慢や制限が伴う行為を補助する商品やサービスにおいては、生活者の精神面もサポートする工夫が必要だと考えられます。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。