Collexia 
Marketing 
Casestudy

顧客体験の解説 | テレビ |「BRAVIA」から学ぶ
店頭ディスプレイ・POP施策事例

 
  • facebook
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 今回はテレビの"顧客満足の獲得"の事例として、"BRAVIA"の事例を紹介します。このケーススタディでは、仕事後は家族で一緒に楽しく過ごす時間を増やしていきたい男性(36歳)が、店頭ディスプレイ・POPの商品紹介を見て新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

店頭ディスプレイ・POP施策

×

新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「BRAVIA」を例に、店頭ディスプレイ・POPが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、店頭ディスプレイ・POPのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには顧客満足の獲得に至ったのか、そのプロセスから「店頭ディスプレイ・POPで新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

仕事後は家族で一緒に
楽しく過ごす時間を増やしていきたい

仕事終わりは家族で一緒に過ごして、みんなで話したり笑い合ったりする時間を増やしていきたい。
(36歳男性 長崎県)

牧野さん 36歳(仮名)
自営業

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。BRAVIAを継続的に利用し、満足するに至った生活者のカスタマージャーニーを紹介します。牧野さん(36歳男性 長崎県)は「仕事後は家族で一緒に楽しく過ごす時間を増やしていきたい」と考えている方です。世帯年収400~600万円未満ほどで自営業、未婚の男性です。

 牧野さんは「仕事が終わったあとは家族で一緒に過ごして、みんなで話したり笑い合ったりする時間を増やしていきたい。」と話していました。

 では、このような状態の牧野さんに、BRAVIAがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”BRAVIAで成立
した価値”

※1

家族の絆を深めてくれるのに
一役買っている

ブランドが果たした役割

 牧野さんは現在、BRAVIAを継続利用しています。最初は「店頭の商品ディスプレイやPOP説明を通して、大画面・臨場感があるなどの商品特長に魅力を感じて購入した」と話していました。実際に使用してみると、地上波の番組だけでなく、ゲームやネット配信の動画もみんなで楽しめるので、家族内で共通の話題が増えてきたと感じました。また、「家族共通の話題づくりや、より一層家族の絆を深めてくれるのに一役買ったと思う」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 牧野さんはBRAVIAを購入する以前、「一人で動画を見たりゲームをする時間が増えると、家族一緒の時間が少なくなる」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、BRAVIAを購入することにより、「家族共通の話題づくりや、より一層家族の絆を深めてくれるのに一役買っている」と感じ、さらに、BRAVIAを購入していくうちに、「夜ご飯を食べた後は、必ず家族全員そろってバラエティー番組などを見て、笑い合いながらくつろいでいる」ということに気づき、満足するようになりました。
図解

BRAVIAの顧客体験事例から紐解く

「店頭ディスプレイ・POPで新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「店頭ディスプレイ・POPで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、仕事終わりは家族で一緒に過ごして、みんなで話したり笑い合ったりする時間を増やしていきたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、店頭の商品ディスプレイやPOP説明を通して、大画面・臨場感があるなどの商品特長に魅力を感じたことで購入するに至りました。
 その後、地上波の番組だけでなく、ゲームやネット配信の動画もみんなで楽しめるので、家族内で共通の話題が増えてきた」と感じ、「家族共通の話題づくりや、より一層家族の絆を深めてくれるのに一役買っている」という価値が成立して、満足の獲得に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

心理的負荷

家族みんなでテレビを楽しめる環境を整えて、
共通の話題や時間を作りたいと考えているケース

店頭ディスプレイやPOP説明で臨場感があるなどの商品の特長を訴求

結果

仕事終わりにみんなと大画面でテレビを見て、家族団らんの時間を作りたいと考えている生活者が、店頭ディスプレイやPOP説明から臨場感や大画面という特長に魅力を感じたことで購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。仕事終わりに家族一緒にテレビを見て、家族共通の話題やみんなで過ごす時間を作りたいと考えている生活者が、店頭ディスプレイやPOPの説明から、大画面で臨場感もある商品だと感じて購入に至っています。購入後は、テレビだけでなくゲームやネット配信の動画も見られるため、共通の話題づくりができて、家族で笑いあえる時間も増えたことで、家族の絆がより一層深まったと感じています。

 この構造を応用することで、おうち時間が増えている今、ひとつの商品やサービスで多様なコンテンツが楽しめる点を訴求することで購入を促せると考えられます。また、家族で過ごす時間も増えているため、共通の話題づくりができ、家族みんなで楽しめる商品やサービスへの需要が高まっていると考えられます。このケースのように、家族のようなコミュニティ内で価値が共有できることで、商品やサービスへの満足がより強く感じられて愛着も生まれると考えられます。

 上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。