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顧客体験の解説 | 痛み止め |
「イブクイック頭痛薬DX」から学ぶ
テレビCM・店頭陳列施策事例
今回は痛み止めの"継続購入"の事例として、"イブクイック頭痛薬DX(エスエス製薬)"の事例を紹介します。このケーススタディでは、痛みから一刻も早く解放されて、いつも通りのパフォーマンスを発揮したいと考えている男性(21歳)が、CMを見て効き目があると感じていた商品を店舗で見つけて購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「イブクイック頭痛薬DX」を例に、テレビCMや店頭陳列が新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、テレビCMや店頭陳列のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「テレビCMや店頭陳列で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。
抜歯や頭痛や痛みから一刻も早く解放されたい
ひどい痛みに耐えられずにいつも通りのパフォーマンスが発揮できないと気分が落ち込む
(21歳男性 東京都)
土田さん 35歳(仮名)
学生
まず、生活者と課題を見ていきましょう。イブクイック頭痛薬DXを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。土田さん(21歳男性 東京都)は「抜歯や頭痛や痛みから一刻も早く解放されたい」と考えている方です。世帯年収2,000万円以上の学生の男性です。
土田さんは「痛みから一刻も早く解放されて、いつも通りのパフォーマンスが発揮できる状態に戻りたい」と話していました。
では、このような状態の土田さんに、イブクイック頭痛薬DXがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”イブクイックで成立した価値” ※1 |
= |
即効性や持続性に優れた パートナー的存在 |
ブランドが果たした役割
土田さんは現在、イブクイック頭痛薬DXを継続購入しています。最初は「店舗で痛み止めを探していた時に、CMを見て効き目がトップクラスだと感じていた商品を見つけたため購入した」と話していました。実際に使ってみると、これを飲めば普段通り生活できるレベルにまで痛みを抑えてくれて、痛みを乗り切るため頑張ろうとも思えると感じました。また、「即効性や持続性に優れていて、痛みをしのぎたいときのパートナーのような存在になっている」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
土田さんはイブクイック頭痛薬DXを購入する以前、「ひどい痛みに耐えられずにいつも通りのパフォーマンスが発揮できないと気分が落ち込む」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、イブクイック頭痛薬DXを購入することにより、「即効性や持続性に優れていて、痛みをしのぎたいときのパートナーのような存在になってくれている」と感じ、さらに、イブクイック頭痛薬DXを購入していくうちに、「抜歯でつらい時期も、飲めば柔らかい食べ物であれば普段通り食べることができ、痛みから解放されたことで苦痛からも解放される」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
「テレビCM・店頭陳列で初回購入を促進する」の成功要因
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「テレビCM・店頭陳列で初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、土田さんは元々「抜歯や頭痛や痛みから一刻も早く解放されて、いつも通りのパフォーマンスが発揮できる状態に戻りたい」という課題認識を持っていました。
そんな時、店舗で痛み止めを探していて、CMを見て効き目がトップクラスだと感じていた商品を見つけたため、購入するに至りました。
その後、イブクイック頭痛薬DXを継続して購入していく中で、「これを飲めば普段通り生活できるレベルにまで痛みを抑えてくれて、痛みを乗り切るため頑張ろうとも思える」と感じ、「即効性や持続性に優れていて、痛みをしのぎたいときのパートナーのような存在である」という価値が成立して、継続購入に至りました。
応用可能性~本事例の学び
課題
抜歯や頭痛の痛みから一刻も早く解放されたいと感じているケース
TVCMで自社の強みを訴求
店頭でCMが想起できるような陳列を実施
結果
抜歯や頭痛の痛みから一刻も早く解放されたいと感じていた生活者が、店舗で痛み止めを探していた時に、CMを見て効き目がありそうだと感じていた商品を見つけて購入に至っている。
今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。抜歯や頭痛の痛みから一刻も早く解放されたいと感じていた生活者が、店舗で即効性と持続性の両方に長けた痛み止めを探していた時に、CMを見て効き目がありそうだと感じていた商品を見つけて購入に至っています。生活に支障が出るような痛みがある時も、飲むことで普段通りの生活が送れるレベルにまで痛みを抑えてくれるし、痛みを乗り切るために頑張ろうとも思え、痛みをしのぎたいときのパートナーのような存在だと感じています。
この構造を応用することで、テレビCMや広告等で訴求している内容と商品自体が結び付くような店頭陳列やパッケージデザインにすることで、実際の購入に繋げることができると考えられます。また、自社の強みを商品イメージとして生活者に植え付けることで、商品購入時の選択基準に自社商品が当てはまっている場合に、手に取ってもらえる可能性が高いと考えられます。
上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。
注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/