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顧客体験の解説 | テレビ |「REAL」から学ぶ
販売員の説明・店頭展示施策事例

 
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 今回はテレビの"顧客満足の獲得"の事例として、"REAL(三菱電機)"の事例を紹介します。このケーススタディでは、番組の録画を簡単に済ませたいと考えている男性(68歳)が、販売員の説明・店頭展示で新規購入から顧客満足の獲得に至った、という顧客体験をご紹介します。
 

販売員の説明・店頭展示施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「REAL」を例に、販売員の説明・店頭展示が新規購入から顧客満足の獲得に至ったという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、販売員の説明・店頭展示のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには満足するに至ったのか、そのプロセスから「販売員の説明・店頭展示で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

番組の録画を簡単に済ませたい

リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組の録画は簡単に済ませたい。(68歳男性 岡山県)

綿貫さん 68歳(仮名)
その他

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。REALを購入し、満足するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。綿貫さん(68歳男性 岡山県)は「番組の録画を簡単に済ませたい」と考えている方です。世帯年収400~800万円未満ほどで、既婚の男性です。

 綿貫さんは「リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組の録画は簡単に済ませたい」と話していました。

 では、このような状態の綿貫さんに、REALがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”REALで成立した価値”

※1

好みのワードを録画登録でき、
見たい番組を逃さない

ブランドが果たした役割

 綿貫さんは現在、REALを満足して利用しています。最初は「録画機能内蔵の4Kテレビを探していた時に、店舗で店員さんから説明を聞き、実物を確かめた上で納得して購入した」と話していました。実際に購入してみると、4Kテレビなので繊細な映像や自然な音が楽しめて、画面越しでも情景が浮かんでくると感じました。また、「録画番組名や出演者など好みのワードで録画登録しておくことで、見たい番組を逃すさずに済む」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 綿貫さんはREALを購入する以前、「リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組録画に手間取りたくない」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、REALを購入することにより、「録画番組名や出演者など好みのワードで録画登録しておくことで、見たい番組を逃すさずに済む」と感じ、さらに、REALを利用していくうちに、「3番組同時録画ができるため、老後の残された時間を家族と一緒にのびのびと楽しむことができそうだ」ということに気づき、満足するに至りました。
図解

REALの顧客体験事例から紐解く

「販売員の説明・店頭展示で初回購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「販売員の説明・店頭展示で初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、綿貫さんは元々「リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組の録画は簡単に済ませたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、店舗の販売員から、録画機能内蔵の4Kテレビを探していた時に、店舗で店員さんから説明を聞き、実物を確かめた上で納得し、購入するに至りました。
 その後、REALを継続して利用していく中で、「4Kテレビなので繊細な映像や自然な音が楽しめて、画面越しでも情景が浮かんでくる」と感じ、
 「録画番組名や出演者など好みのワードで録画登録しておくことで、見たい番組を逃すさずに済む」という価値が成立して、満足するに至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

管理負荷

リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組の録画は簡単に済ませたいと考えているケース

販売店の展示製品や
店員からの製品説明・紹介

結果

リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組の録画は簡単に済ませたい生活者が、店舗で店員さんから説明を聞き、実物を確かめた上で納得して購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。リタイア後の時間でやりたいことが沢山あるため、番組の録画は簡単に済ませたい生活者が、店舗で店員さんから説明を聞き、実物を確かめた上で納得して購入に至っています。使ってみると、4Kの繊細な画面、自然な音でテレビ鑑賞を楽しめていると気づき、録画番組名や出演者など好みのワードで録画登録しておくことで、見たい番組を逃すこともなくなり、家族と一緒に老後の生活を楽しめそうだと感じています。

 この構造を応用することで、生活者の中で必要な機能が限定されている場合は、その機能に特化している製品やサービスを提案することで、無駄な設定等の生活者に掛かる負担を減らすことができるため、使用後の顧客満足が獲得できます。また、このケースのようにリタイア後にできた時間を退屈せずに過ごしたい生活者には、テレビなどの家電のように自宅でも手軽に楽しめる製品・サービスを提案することで購入を促進できるのではないかと考えられます。

 上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。