Collexia
Marketing
Casestudy
顧客体験の解説 | 紅茶 |
「デイリークラブ 6バラエティパック」
から学ぶ取扱い店舗の拡大施策事例
今回は紅茶の"継続購入"の事例として、"デイリークラブ 6バラエティパック(日東紅茶)"の事例を紹介します。このケーススタディでは、フレーバーティーを楽しみたい女性(56歳)が、取扱い店舗が多かったことをきっかけに新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「デイリークラブ 6バラエティパック」を例に、取扱い店舗が多かったことが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、取扱い店舗の拡大のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入させるに至ったのか、そのプロセスから「取扱い店舗の拡大で新規購入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。
フレーバーティーを楽しみたい
フレーバーティーを楽しみたいが、海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらい。
(56歳女性 大阪府)
まず、生活者と課題を見ていきましょう。デイリークラブ 6バラエティパックを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。岡野さん(56歳女性 大阪府)は「フレーバーティーを楽しみたい」と考えている方です。世帯年収1200~1500万円未満ほどでパート・アルバイト、既婚の女性です。
岡野さんは「フレーバーティーを楽しみたいが、海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらい」と話していました。
では、このような状態の岡野さんに、デイリークラブ 6バラエティパックがどのような変化をもたらしたのかを解説します。
”デイリークラブ 6バラエティパックで成立した価値” ※1 |
= |
ゆったりと時間を過ごせて ワンランク上の自分になれる |
ブランドが果たした役割
岡野さんは現在、デイリークラブ 6バラエティパックを継続購入しています。最初は「取扱い店舗が多く、よく見かけていた商品に季節限定のフレーバーなど色んな種類のフレーバーが一箱に入っていることに惹かれた」と話していました。実際に購入してみると、休日の朝に紅茶を淹れることで、家族に手をかけた朝食を作ったような気分になれて優雅な時間を過ごせると感じました。また、「ゆったりした気持ちにしてくれて有意義な時間を過ごすことでワンランク上の自分になれる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。
顧客体験の変化
岡野さんはデイリークラブを購入する以前、「海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらいのが難点である」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、デイリークラブを購入することにより、「ゆったりした気持ちにしてくれて有意義な時間を過ごすことでワンランク上の自分になれる」と感じ、さらに、デイリークラブ 6バラエティパックを飲用していくうちに、「甘味があるのでノンシュガーでも充分に満足できて、カロリーオフにもなる」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解デイリークラブ 6バラエティパックの顧客体験事例から紐解く
「取扱い店舗の拡大が新規購入を促進する」の成功要因
本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「取扱い店舗の拡大で新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
このストーリーでは、岡野さんは元々「フレーバーティーを楽しみたいが、海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらい」という課題認識を持っていました。
そんな時、取扱い店舗が多く、よく見かけていた商品に季節限定のフレーバーなど色んな種類のフレーバーが一箱に入っていることに惹かれ、購入するに至りました。
その後、休日の朝に紅茶を淹れることで、家族に手をかけた朝食を作ったような気分になれて優雅な時間を過ごせると感じ、「ゆったりした気持ちにしてくれて有意義な時間を過ごすことでワンランク上の自分になれる」という価値が成立して、継続購入に至りました。
応用可能性~本事例の学び
課題
フレーバーティーを楽しみたいが、海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらいと感じているケース
結果
フレーバーティーを楽しみたいが、海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらいと感じていた生活者が、よく見かけていた商品の一箱に入っているフレーバーの多さに惹かれ購入に至っている。
今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。フレーバーティーを楽しみたいが、海外の紅茶は取扱い店舗が少ないため手に入りづらいと感じていた生活者が、よく見かけていた商品の1箱に入っているフレーバーの多さに惹かれ購入に至っています。気持ちを切り替えてゆったりしたい時に飲むことで、優雅でワンランク上の自分になれているような気分になれるため継続して購入し続けています。
この構造を応用することで、食料品や日用品などの消耗品は手に入りやすいことが購入に繋がる一つのポイントだと考えられるため、販売店・販売チャネルを拡充することで初回購入に繋げられる可能性があります。また、バラエティパックのような商品は、季節や時期ごとにパック内容に変化をつけることで、顧客を飽きさせることがなくなり、継続購入を促進できると考えられます。
上図のような生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を実際のマーケティング施策で役立てる方法や、マーケティング施策に使えるカスタマージャーニーの創り方については「カスタマージャーニーの教科書」に掲載しております。
注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。
※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。
「カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。
https://www.journey-navi.com/