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顧客体験の解説 | ハンドソープ |
「ビオレu泡ハンドソープ」から学ぶ
テレビCM施策事例

 
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 今回はハンドソープの"継続購入"の事例として、"ビオレu泡ハンドソープ"の事例を紹介します。このケーススタディでは、小さい子どもの肌も守りつつウイルスからも守ってあげたい女性(38歳)が、テレビCMを見て商品を知り、購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

テレビCM施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「ビオレu泡ハンドソープ」を例に、テレビCMが新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、テレビCMのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「テレビCMや店頭陳列で新規購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

小さい子どもの肌も守りつつ
ウイルスからも守ってあげたい

小さい子どもの肌も守りつつ、ウイルスからも守ってあげたい。(38歳女性 宮城県)

吉川さん 38歳(仮名)
専業主婦

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。ビオレu泡ハンドソープを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。吉川さん(38歳女性 宮城県)は「小さい子どもの肌もウイルスからも守ってあげたい」と考えている方です。世帯年収800~1000万円以上の専業主婦の女性です。

 吉川さんは「小さい子どもの肌も守りつつ、ウイルスからも守ってあげたい」と話していました。

 では、このような状態の吉川さんに、ビオレu泡ハンドソープがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”ビオレu泡ハンドソープで成立
した価値”

※1

泡なので、楽しく遊びの
一環としてウイルス対策ができる

ブランドが果たした役割

 吉川さんは現在、ビオレu泡ハンドソープを継続購入しています。最初は「テレビCMで子どもが楽しそうに手を洗っている映像を見て、我が家の子どもでもきちんと洗えるかもと思えたため購入した」と話していました。実際に使用してみると、泡で出てくるのが楽しいと感じて、子どもが自ら手を洗うと言ってくれるようになったと感じました。また、「ウイルス対策を楽しくできるんだと子どもが知り、帰宅時はもちろん、ご飯前、なにかを触ったあとなど以前よりこまめに洗うようになった」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 吉川さんはビオレu泡ハンドソープを購入する以前、「子供をウイルスから守ってあげたいけど、まだ子供が小さいので肌に優しくないのは困る」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、ビオレu泡ハンドソープを購入することにより、「今までは義務的に無理矢理やらせてる感じがあったが、泡で出るのが楽しく遊びの一環としてウイルス対策ができる」と感じ、さらに、ビオレu泡ハンドソープを利用していくうちに、「ウイルス対策を楽しくできるんだと子どもが知り、帰宅時はもちろん、ご飯前、なにかを触ったあとなど以前よりこまめに洗うようになった」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

ビオレu泡ハンドソープの顧客体験事例から紐解く

「テレビCMで初回購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「テレビCMで初回購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、吉川さんは元々「小さい子どもの肌も守りつつ、ウイルスからも守ってあげたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、テレビCMで子どもが楽しそうに手を洗っている映像を見て、我が家の子どもでもきちんと洗えるかもと思えたため、購入するに至りました。
 その後、ビオレu泡ハンドソープを継続して購入していく中で、「泡で出てくるのが楽しいと感じて、子どもが自ら手を洗うと言ってくれるようになった」と感じ、「今までは義務的に無理矢理やらせてる感じがあったが、泡で出るのが楽しく遊びの一環としてウイルス対策ができる」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負荷

小さい子どもの肌も守りつつ、ウイルスからも守ってあげたいと考えているケース

テレビCMを通じて、
商品の効果・効能や
利用シーンを訴求

結果

小さい子どもの肌も守りつつ、ウイルスからも守ってあげたいと考えていた生活者が、テレビCMで子どもが楽しそうに手を洗っている映像を見て、これなら良いかもと感じて購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。小さい子どもの肌も守りつつ、ウイルスからも守ってあげたいと考えていた生活者が、テレビCMで子どもが楽しそうに手を洗っている映像を見て、これなら良いかもと感じて購入に至っています。使ってみると、石鹸が泡で出てくるため子どもも楽しみながら洗えるし、潤い効果もあるため洗う頻度が増えても手が乾燥せず、子どもを守ってくれている安心感があると感じて、継続購入に至っています。

 この構造を応用することで、CMなどの映像内で生活者が理想とする状況やシチュエーションが描かれていると、その商品やサービスを利用することで自分の理想に近づけるという期待が生まれるため、初回購入や利用を促進できると考えられます。つまりプロモーションでは、生活者それぞれの家族構成やライフスタイルに合った理想像を示してあげることで、様々な生活者に受け入れてもらえる可能性があります。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。