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顧客体験の解説 | 氷菓 |「白くまアイス」から学ぶ公式HP施策事例

 
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 今回はアイスの"継続購入"の事例として、"白くまアイス(丸永製菓)"の事例を紹介します。このケーススタディでは、職場の人や家族と楽しくコミュニケーションを取りたい男性(46歳)が、公式HPの情報を見て新規購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

公式HP施策

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「白くまアイス」を例に、パッケージの訴求が新規購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、公式HPのどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規購入さらには継続購入させるに至ったのか、そのプロセスから「公式HPで新規購入を促進する」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

職場の人や家族と楽しく
コミュニケーションを取りたい

みんながストレスや悩みを抱えている時でも、
職場の人や家族と和気あいあいと喋りながらコミュニケーションを取りたい。(46歳男性 兵庫県)

松野さん 46歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。白くまアイスを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。松野さん(46歳男性 兵庫県)は「職場の人や家族と楽しくコミュニケーションを取りたい」と考えている方です。世帯年収600~800万円未満ほどで会社員、未婚の男性です。

 松野さんは「みんながストレスや悩みを抱えている時でも、職場の人や家族と和気あいあいと喋りながらコミュニケーションを取りたい」と話していました。

 では、このような状態の松野さんに、白くまアイスがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”白くまアイスで成立した価値”

※1

会話も生まれ、コミュニ
ケーションの手助けもしてくれる

ブランドが果たした役割

 松野さんは現在、白くまアイスを継続購入しています。最初は「公式ホームページでラインナップの多さを見てみんなで食べるのに良さそうだと感じて購入した」と話していました。実際に購入してみると、かき氷とクリームと何種類かの冷凍フルーツが入っていて、アイスの甘さがひとときの癒しを与えてくれると感じました。また、「ラインナップが多いと会話も生まれるためコミュニケーションの手助けもしてくれる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 松野さんは白くまアイスを購入する以前、「みんながストレスや悩みを抱えている」ことに気づき、このままではいけないと思いました。その後、白くまアイスを購入することにより、「ラインナップが多いと会話も生まれるためコミュニケーションの手助けもしてくれる」と感じ、さらに、白くまアイスを購入していくうちに、「職場のみんなが食べているときに笑顔になっていて、買っていってよかったと思えて嬉しくなる」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

白くまアイスの顧客体験事例から紐解く

「公式HPが新規購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「公式HPが新規購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、松野さんは元々「みんながストレスや悩みを抱えている時でも、職場の人や家族と和気あいあいと喋りながらコミュニケーションを取りたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、公式ホームページでラインナップの多さを見てみんなで食べるのに良さそうだと感じ、購入するに至りました。
 その後、かき氷とクリームと何種類かの冷凍フルーツが入っていて、アイスの甘さがひとときの癒しを与えてくれると感じ、「ラインナップが多いと会話も生まれるためコミュニケーションの手助けもしてくれる」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

コミュニケーション負荷

職場の人や家族と和気あいあいと喋りながらコミュニケーションを取りたいと考えているケース

公式ホームページで
ラインナップの多さを訴求

結果

職場の人や家族と和気あいあいと喋りながらコミュニケーションを取りたい生活者が、公式ホームページでラインナップの多さを見て、みんなで食べるのに良さそうだと感じて購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。職場の人や家族と和気あいあいと喋りながらコミュニケーションを取りたい生活者が、公式ホームページでラインナップの多さを見て、みんなで食べるのに良さそうだと感じて購入に至っています。購入してみると、アイスの甘さがひとときの癒しを与えてくれて、職場の人との会話も生まれるためコミュニケーションの手助けもしてくれて、みんなが食べて笑顔になっている姿を見られると嬉しいと感じられています。

 この構造を応用することで、コロナ禍で家族や職場など限られたコミュニティで過ごす時間が増えたことにより、コミュニケーションが疎かになりがちな生活者に対し、ラインナップやCMの内容などを会話のネタにして楽しめるような商品やサービスを提供することで、日常にちょっとした変化を与えてくれると感じられて購入や利用を検討してもらえるのではないかと考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。