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顧客体験の解説 | 石鹸 |「クロバー 薬用デオドラントソープ」から学ぶHPの情報施策事例

 
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 今回は石鹸の"継続購入"の事例として、"クロバー 薬用デオドラントソープ"の事例を紹介します。このケーススタディでは、家族みんなで安心・安全に過ごしていきたい女性(51歳)が、HPの情報から継続購入するに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

HPの情報

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新規購入

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「クロバー 薬用デオドラントソープ」を例に、HPの情報が継続購入を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、HPの情報のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、継続購入するに至ったのか、そのプロセスから「HPの情報で継続購入を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

家族みんなで安心・安全に
過ごしていきたい

コロナ禍でも家族みんなで衛生管理に取り組んで安心・安全に過ごしていきたい。(51歳女性 埼玉県)

西山さん 51歳(仮名)
パート・アルバイト

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。クロバー 薬用デオドラントソープを継続購入するようになった生活者のカスタマージャーニーを紹介します。西山さん(51歳女性 埼玉県)は「家族みんなで安心・安全に過ごしていきたい」と考えている方です。世帯年収200~400万円未満で未婚、パート・アルバイトの女性です。

 西山さんは「コロナ禍でも家族みんなで衛生管理に取り組んで安心・安全に過ごしていきたい」と話していました。

 では、このような状態の西山さんに、クロバー 薬用デオドラントソープがどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

”クロバー 薬用デオドラントソープで成立した価値”

※1

家族が安心・安全に過ごせる
状態を維持してくれる

ブランドが果たした役割

 西山さんは現在、クロバー 薬用デオドラントソープを継続購入しています。最初は「コロナ禍でハンドソープが手に入りにくかった時期に、元々全身用に購入していた固形石鹸であれば、肌に優しくて殺菌消毒効果もあるとHP上で見たためハンドソープとしても使えると感じ追加で購入した」と話していました。実際に使用してみると、刺激も少なくてサッパリした洗い心地で、殺菌消毒効果もあるためコロナ対策として安心して使用できると感じました。また、「自分の身体を綺麗にしてくれるだけじゃなく、ハンドソープとしても使えるため家族が安心・安全に過ごせる状態を維持してくれる」ということに気づき、継続購入するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 西山さんはクロバー 薬用デオドラントソープを購入する以前、「コロナ禍で、家族がみんなで衛生管理に取り組まないと不安である」ということに気づき、このままではいけないと思いました。その後、クロバー 薬用デオドラントソープを購入することにより、「自分の身体を綺麗にしてくれるだけじゃなく、ハンドソープとしても使えるため家族が安心・安全に過ごせる状態を維持してくれる」と感じ、さらに、クロバー 薬用デオドラントソープを利用していくうちに、「今まで使ってた石鹸の新たな利用価値に気づいて改めて購入していた意味があった」ということに気づき、継続的に購入するようになりました。
図解

クロバー 薬用デオドラントソープの顧客体験事例から紐解く

「HPの情報で初回購入を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「HPの情報で継続購入を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、西山さんは元々「コロナ禍でも家族みんなで衛生管理に取り組んで安心・安全に過ごしていきたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、コロナ禍でハンドソープが手に入りにくかった時期に、元々全身用に購入していた固形石鹸であれば、肌に優しくて殺菌消毒効果もあるとHP上で見たためハンドソープとしても使えると感じ、追加で購入するに至りました。
 その後、クロバー 薬用デオドラントソープを使用していく中で、「刺激も少なくてサッパリした洗い心地で、殺菌消毒効果もあるためコロナ対策として安心して使用できる」と感じ、「自分の身体を綺麗にしてくれるだけじゃなく、ハンドソープとしても使えるため家族が安心・安全に過ごせる状態を維持してくれる」という価値が成立して、継続購入に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

身体的負荷 + 心理的負荷

家族みんなで衛生管理に取り組んで安心・安全に過ごしていきたいケース

製品の特性
生活変化による新たな
利用方法の訴求

結果

家族で衛生管理に取り組んで安心・安全に過ごしたい生活者が、コロナ禍でハンドソープが手に入りにくい時期に、元々全身用に購入していた固形石鹸が、肌に優しくて殺菌消毒効果もあるとHP上で見てハンドソープとしても使えると感じて追加購入に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。コロナ禍でも家族みんなで衛生管理に取り組んで安心・安全に過ごしていきたいと考えている生活者が、コロナ禍でハンドソープが手に入りにくかった時期に、元々全身用に購入していた固形石鹸であれば、肌に優しくて殺菌消毒効果もあるとHP上で見たため、ハンドソープとしても使えると感じ追加購入に至っています。自分の身体を綺麗にしてくれるだけじゃなく、ハンドソープとしても使えるため家族が安心・安全に過ごせる状態を維持してくれると感じ継続購入に至っています。

 この構造を応用することで、自社の商品やサービスが環境の変化や生活の変化により、ユーザーの中で別の利用方法や別の価値が生まれている可能性があるため、その新たな利用方法や価値をいち早く察知して訴求することで、新たなユーザーの獲得や既存ユーザーの継続購入に繋げられると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。