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顧客体験の解説 | 注文住宅 |「白木工務店」
から学ぶ見学会施策事例

 
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 今回は注文住宅の"顧客満足"の事例として、"白木工務店"の事例を紹介します。このケーススタディでは、予算内で、プライバシーを守れて家族を大切にできる家に住みたい男性(29歳)が、物件の完成見学会で話を聞き、住宅メーカーの方が親身に考えてくれたことで申し込みに至った、という顧客体験をご紹介します。
 

建築物件の
完成見学会

×

新規契約

 今回、コレクシアマーケティングケーススタディでは、「白木工務店」を例に、物件の完成見学会が新規契約を促進したという構造を持つ顧客体験をケーススタディとしてまとめました。本稿では、物件の完成見学会のどんな側面が、どんな課題を持った生活者にどのように受け入れられ、新規契約さらには顧客満足の獲得に至らせたのか、そのプロセスから「建築物件の完成見学会で新規契約を促す」施策の学びを読み解き、解説していきます。

顧客理解

予算内で
家族を大切にできる家に住みたい

予算に限度がある中で、プライバシーを守り、
家族とゆっくりと過ごせる家に住みたい。(29歳男性 和歌山県)

田中さん 29歳(仮名)
会社員

 まず、生活者と課題を見ていきましょう。白木工務店で住宅を契約した生活者のカスタマージャーニーを紹介します。田中さん(29歳男性 和歌山県)は「予算内で家族を大切にできる家に住みたい」と考えている方です。世帯年収200~400万円未満で既婚、会社員の男性です。

 田中さんは「予算内で家族のプライバシーを守りながら、ゆっくり過ごせる家が欲しい」と話していました。

 では、このような状態の田中さんに、白木工務店がどのような変化をもたらしたのかを解説します。

ブランドの役割と顧客体験の変化

“白木工務店で
成立した価値”

※1

間取りや素材を決める際に
的確なアドバイスをくれる

ブランドが果たした役割

 田中さんは現在、白木工務店で契約したことに満足できています。最初は「物件の完成見学会で話を聞き、住宅メーカーの方が親身に話を聞いてくれ考えてくれたので契約した」と話していました。契約後、住宅メーカーが自分たちの予算内からオーバーしないよう一緒に考えてくれていると感じました。また、「間取りや素材を決める際にも的確なアドバイスをもらったり、設計などわからないことも親身に相談に乗っていただき安心できた」ということに気づき、満足するに至ったと考えられます。

顧客体験の変化

 田中さんは白木工務店で契約する以前、「今住んでいる所が壁が薄く我慢できないが、予算内で家族が安心できる家が建てられるか不安だ」ということに気づき、このままではいけないと思いました。その後、白木工務店で契約することにより、「家族と気に入った間取りや素材にすることと費用のバランスを親身に考えてくれている」と感じ、さらに、白木工務店を利用していくうちに、「家族が気に入った住宅メーカー、間取りに住めるということですごく楽しみで、だんだんと出来上がる家を見るのがとても嬉しい」ということに気づき満足に至りました。
図解

白木工務店の顧客体験事例から紐解く

「建築物件の完成見学会で新規契約を促進する」の成功要因

※上記図解のように生活者の行動動線とそれに紐づく心理変化を明らかにするカスタマージャーニーの使い方や創り方は
カスタマージャーニーの教科書」をご覧ください。

https://www.journey-navi.com/

 本セクションではブランド視点で顧客体験を読み解いて、「建築物件の完成見学会で新規契約を促進する」施策のヒントを探っていきます。今回の顧客体験から得られた学びをまとめると、上図のような構造になっていることが読み取れます。
 このストーリーでは、田中さんは元々「予算に限度がある中で、プライバシーを守れて家族を大切にできる家に住みたい」という課題認識を持っていました。
 そんな時、地元で建設中の家が気になり問い合わせたところ完成見学会をしていたので見に行き、その後住宅メーカーの話を聞いて契約するに至りました。
 その後、「住宅メーカーが自分たちの予算内からオーバーしないよう一緒に考えてくれる」と感じ、「間取りや素材を決める際に的確なアドバイスを頂けるので設計などわからないことが多い中でとても役に立つ」という価値が成立して、満足に至りました。

応用可能性~本事例の学び

課題

金銭的負荷 + 社会的負荷

予算に限度がある中で、プライバシーを守れて家族を大切にできる家に住みたいケース

建築物件の完成見学会

結果

予算に限度がある中で、プライバシーを守れて家族を大切にできる家に住みたいと考えている生活者が、地元で建設中の家が気になり問い合わせたところ完成見学会をしていたので見に行き、その後話を聞いて契約に至っている。

 
 今回の事例で生活者に起こった変化を構造化すると、上図のようにまとめられます。予算に限度がある中で、プライバシーを守れて家族を大切にできる家に住みたいと考えている生活者が、地元で建設中の家が気になり問い合わせたところ完成見学会をしていたので見に行き、その後話を聞いて契約に至っています。住宅メーカーが自分たちの予算内からオーバーしないよう一緒に考えてくれることや、設計などわからないことが多い中で間取りや素材を決める際に的確なアドバイスをもらえたことで満足できています。

 この構造を応用することで、実際に完成した商品を見ることで生活者自身がより身近に商品やサービス利用時の体験ができるため、購入のイメージを膨らませたうえで新規の購入に繋げることができると考えられます。さらにその後、生活者に寄り添った対応をすることで顧客満足の獲得に繋がると考えられます。

 発売中の書籍『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する』では、上図の応用可能性のように顧客体験を設計してブランドが次に打つべき企画や施策のアイデアを導き出す方法を解説しています。
『顧客体験マーケティング 顧客の変化を読み解いて「売れる」を再現する(Web担選書)』村山幹朗(著) 芹澤 連(著)(上記をクリックすると、amazonの販売ページに移動します。)

注記
この記事は、コレクシア社が独自に行った市場調査により、顧客体験をデータとして逆引きしたもので、当該ブランドが企業として意図した戦略・施策・狙い・ターゲット等を表すものではありません。

※1 消費者が実際に認識した価値です。企業やブランドが、当初狙って生みだそうとした価値とは異なる場合があります。